管理会社は本業では成り立たない!
だから、マンションの維持管理に付随する色んな業務を受注しようとする。
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企業だから売上、利益が上がらなければ、社員に給与は払えないし、経営は長くは続かない。
薄利多売という言葉があるが、利益が小さいとそれを補うために量を増やすしかない。
工場で商品を大量に生産する。これで1個当たりの商品コストを下げることができる。
管理会社の売る商材はサービスである。マンションの管理受託業務、この大半は人によって提供される。
▶ 管理組合会計の補助を行う会計事務の担当者
▶ 建物・設備の点検を行う担当者
▶ 現地に派遣されている管理員…
前述の薄利多売を管理会社に当てはめると、管理物件を増やしそこから売上や利益を見込む。これが多くの管理会社が目指すもの、経営スタンスとなる。
管理会社が提供するサービスは物ではなく、人の手による価値提供である。量を増やせば自ずとサービスの質は落ちる。逆に量を減らすとサービスの質は上がる。理屈的にそうなる。人によるサービスは、工場で大量に生産される商品とは全く異なる。
当人に裁量があり、企業の社員教育・指導が行き届いたとしても、多くの仕事量をこなせる人はそうはいない。なので、管理会社の薄利多売には自ずと限界がある。
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企業(管理会社)を買収し、管理物件を増やすM&Aに躍起になる。この根底には管理物件を多く持つことで企業の安定を図ろうとする狙いがある。
リプレイス(管理会社変更)で、管理委託料を安く提示するのには管理会社側の都合がある。管理物件を増やし、本業以外の付随業務から売上や利益を見込む、この狙いがある。
修繕工事の受注、エアコンクリーニング、消火器ひとつとっても商売に繋がる。
管理会社によっては、本業のみで事業経営を行っているところもある。この場合、かなり合理化を図らないと安定経営は難しい。そこにはかなりの経営手腕が問われる。
きれいごとだけでは商売は成り立たない。管理組合の知らないところで業者から紹介料などのリベートをもらっている管理会社は多い。紹介するだけでリベートがもらえる、そんな商売を続けていたら、ブローカーと何ら変わらない。楽な手数料商売に明け暮れ、本業のサービスが疎かになるだろう。
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私はマンション管理業界に長らく携わってきたが、現役時代にマンション管理会社の役割(存在意義)について葛藤する日々が続いた。
そこで得た答えは「管理会社は管理組合の真のサポーターにはなれない」である。
管理組合の最も身近な存在になるのがそのマンションの管理会社である。身近にいる存在だから色んなことを管理会社に期待する。しかしながら、管理会社は二つの顔を持つ。その期待に応えようとする一方で、管理会社は売上利益を追求しなければならない。利益相反の関係はいくら努力しても拭えない。
この二つの挟間に立っているのがフロントマンである。矛盾した二つの考えの板挟み、これが離職率の高さに直結する。
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売上利益を生まないと企業は存続しない。提供するサービスが管理組合にとって本当に価値あるものだとすれば良い関係は築けるだろう。しかしながら、そのサービスの中身が伴っていないケースが多々ある。
元請としての役割がなされていない。見積段階から下請け業者任せ、一向に現場に顔を出さずに、現場指示も出さずに完了立会も行わない、もしそんな元請だとすればそこに価値など見当たらない。
丸投げ…
著者の嫌いな言葉である。
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その逆であるとすれば、価値あるものと言える。そこを理解していない経営陣が多い。
元請けは仕入れ努力は欠かせない。冒頭の工場における大量生産も同じである。努力せずに高いマージンを乗せて工事を受注するとすれば、不評の結果を招くのは当然である。
▶ 仕入れ努力をしない管理会社…
▶ 現場に出向かない管理会社…
▶ 現場指示を出せない管理会社…
この3つが備わっている管理会社は、当然に不評となろう。
いつもの如くネガティブな記事になってしまったが、正しく反省する、これって本当に大切なことだと思う。関連記事はこちら👇