マンションの修繕は適正な時期に実施する。そのために長期修繕計画が存在し、この計画に基づき修繕積立金の額が設定される。
新築マンションの修繕積立金のほとんどが「段階増額方式」を採用している。初回の修繕積立金が低く設定されているから、途中で値上げを余儀なくされる。
この途中で値上げ、これがマンションによっては合意形成が図れず、修繕積立金が不足しているマンションも意外と存在する。
1回目の大規模修繕は行えても、2回目の大規模修繕が先送りというマンションも存在する。
先送りにすると雨漏りや水漏れ事故が頻繁に起こり得る。マンションには住めない、そんな理由でマンションを手放す者も出てくる。
マンションのスラム化、マンション価値の暴落、修繕が行き届いていないマンションは、悪循環に陥る。
今後、日本でも普及すると思われるインスペクション、これは住戸内(専有部分)に限ったことではない。
中古マンションは、その全容を第三者からシビアに評価されるだろう。これは資産価値の評価を意味する。
マンションに住めなくなったら売ればいい、もしそんな考えを持たれているとしたら、もはやそのマンションを買い人などいまい。
自分で住みたいと思えるマンションを築き上げる、これが今後のマンションの大きな課題になるだろう。
築30年を超えていても修繕の行き届いたマンションは人気が高い。今の時期だけに言えることだが、築25年目のマンションが新築当初の販売価格で売り買いされている。私の身近にあるマンションなのだが、本当に修繕が行き届いている。
自分の住んでいるマンション(管理組合)も修繕意識は高いのだが、もっと見習うべきだと思う(笑)。
複数の所有者で共同してマンション管理を行うのは難しい。だが、その目的がはっきりしているとすれば、容易へと変わる。管理組合という組織が結成されている意義を再認識する必要があるだろう。そう目的とは何なのか…
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