管理組合が変わらない限り、何も変わらない!

管理費・修繕積立金

修繕積立金の均等積立方式が望まれる理由!

2017年7月17日

 

新築マンションの修繕積立金のほとんどが「段階増額積立方式」を採用している。段階増額積立方式とは、当初の負担額は小さく段階的に値上げする積立方式のことだ。

この段階増額積立方式は、間違った手法といっていい。なぜなら、過去にそれを教えてくれた反面教師がいるからだ。

その反面教師とは、旧住宅金融公庫(現住宅金融支援機構)が平成4年に販売した「ゆとりローン」のことである。当時は「ステップローン」とも呼ばれていたが、このローンの仕組みがまさしくこの「段階増額方式」にあたる。

このローンを利用された方も読者の中にいらっしゃるかも知れないが、このローンの特徴は、6年目と11年目に返済額が一気に上がる仕組みで、終身雇用、定期昇給を前提として作られた商品である。

実情に照らし合わせると間違いだらけというに気付き、平成12年に販売中止となった。

上がるはずの給与が上がらない、定年前の仁義なきリストラが待ち構えている。一方で子供の成長に伴い教育費が嵩み、老後の年金も当てにできない時代である。

時代に合わない商品だったから当然に消え去ったのだ。



ほとんどの新築マンションの修繕積立金は、販売戦略上(売りやすくする目的で)、低く設定されているから途中で値上げを余儀なくされる。

最初が低いと後の負担が増えることをまず知るべきだろう。

これは国政とよく似ている。都合の悪いことは先送り、そして今の子供たちがその負担を背負うことになる。

今やるべきことを考え、それを実行しなければ多くのマンションはそのような現実を迎える。

 

私の住むマンションは築3年目にして大幅な管理の見直しを行った。当初の管理費は1万円、修繕積立金は5千円、見直し後、管理費1万円、修繕積立金1万円、管理費は見直しによって7千円になったが、駐車場使用料を管理費会計に入れているため、将来の駐車場の空き対策に備え、敢えて下げることはしなかった。管理費会計の余剰金は毎期、修繕積立金に繰り入れている。

修繕積立金は、段階増額積立方式ではなく、均等積立方式を採用している。地震などで予期せぬ修繕が発生しない限り、築後40年目までは値上げすることなくマンションの維持管理が行える。

毎月の支払いが均等だから、家計における将来設計が立てやすい。

時代も変わり、マンションの住まい方も永住志向へと変わっている。永住を前提として考えるなら、今、そして将来の負担を分かち合う「均等」、これが理想といえよう。

均等の修繕積立金を導き出すためには、マンションの長期修繕計画に記載された総工事費から逆算できる。

個人的には、築後40年の長期修繕計画が必要だと思う。(詳しくはこちら

仮に40年の長期修繕計画の総工事費を算出できれば、築後40年までの修繕積立金の毎月の均等額を導き出せる。

当然、見直す時期が早ければ均等額は低くなる。一度、理事会でシミュレーションしてみるといい。

均等の数字を把握することで、毎月これだけの費用が必要になる、その理解もできるし、何よりも先送りに問題があることに気付く。決して無駄な作業ではない。

均等という考え方は、永住志向のマンションでは欠かせない。一方の段階増額積立方式は、先送りにより将来の負担が増える、このことをしっかり理解しておくべきであろう。

 

目指すは均等積立方式!

 

 


 



-管理費・修繕積立金

執筆者:

関連記事

修繕積立金の値上げに対する矛盾とは!

  管理会社が修繕工事を元請けで受注する場合、そこに暴利と思える中間マージンが上乗せされている。2割から4割って本当なのだろうか? 問題はそこではない。 修繕積立金が足りないから多くのマンシ …

管理費・修繕積立金は見直すべき!

  分譲マンションの管理費・修繕積立金 分譲マンションを購入したら、毎月支払わなければならない管理費、修繕積立金というものがある。これらはマンション毎に金額が異なる。 この管理費、修繕積立金 …

マンション管理|修繕積立金を上げる前にやるべきこと!

  マンションの修繕費は年を追うごとに増える。多くのマンションでは段階的に修繕積立金を値上げしているのが実情であろう。 給与が上がらない、子供の養育費などの家計の負担が増す中で、毎月支払う修 …

修繕積立基金の間違った理解を正す!

  近年、新築マンションでは入居時に修繕積立基金が徴収されている。これらは、登記費用、ローン事務手数料などの諸費用と併せて徴収されている。今では初回に支払う費用として慣習化されているのだが、 …

余白




余白

余白

プロフィールタイトル

著者のプロフィール

著者:kurumi

元マンション業界人がマンション管理について本音で語るブログです。

余白

余白

余白

人気記事ベスト10

カテゴリータイトル

カテゴリー

アドセンス広告




pagetop