デべロッパーの本質
私は長らくマンション業界にいたのが、マンションを売るまで親切、売ったら不誠実、これがデべロッパーの本質だと感じた。デべロッパーとは、マンション分譲会社(事業主)のことである。
中には顧客を大切にするデべロッパーもいるだろう。しかしながらあまり同業者の良い評判を耳にしたことが無い。その不誠実な対応は、マンション購入後の建物の瑕疵(欠陥)によって顕著にあらわれる。
建物に瑕疵が見つかる。それによって迷惑を被るのは購入者になる。精神的なダメージ、場合によっては生活に支障を来すこともあるだろう。
そこでデべロッパーは素直に非を認めない。だから本来先に出るべき謝罪の言葉がない。結果、対応にかなりの時間を要する。
売るまでの「ありがとう」は言えても、後の「すみません」が言えない。これがデべロッパーの本質である。「すみません」は非を認めることになる。だから軽々に口にはしない。
なので、何か問題が起きた時に最初に出る言葉、そこがデべロッパーの良し悪しの判断になるだろう。これは施工会社にも言えることだ。
デべロッパーが口にしない「すみません」、この言葉が冒頭なければ、誠意を持った対応など期待できまい。
迷惑をかけた、心配や不安を感じさせた、これを察すれば、先に「すみません」という言葉が自然に出る、これが誠実さだと思う。
管理会社の本質
これはデベロッパーに限らず、管理会社にも言えることだが、管理会社の方がもっと質が悪い。前述の「ありがとう」すら言えない。親も親なら子も子である。
毎年開催される定期総会時の冒頭に「ありがとうございます」と言える管理会社がどれだけいるのだろう。
お世話になった顧客である所有者の皆さんに対して、「1年間お世話になりました。」「1年間ありがとうございました。」…
私は管理会社時代に自然と口に出た言葉だ。感謝の気持ちがあれば押し付けではなく自然に出る言葉だと思う。
最初に口にする言葉、これで全てが決まるし、その後の対応を見抜ける。
少し古い記事になるが、デべロッパーの実態が書かれた記事のリンク先を貼っておく。興味があれば読んでほしい。
▶ 「欠陥マンション」売るまで「親切」、売ったら「不誠実」なデベロッパの実態 全国10棟「現場」を追跡