新築マンションにおいて、宅配ボックスは当たり前のように設置されていますが、当初から設置されていないマンションでは、総会や理事会などでよく要望が出たりもします。
今のコロナ禍において、宅配需要が急増し、設置を検討されている管理組合も多いはずです。市区町村によっては、新型コロナウィルス感染拡大予防の支援策として、補助金や助成金を交付するケースが増えています。
ちなみに補助金とは、期間内に応募して採択されたら支給されるお金のことを指します。また予算が決まっているので、早い者勝ちになります。一方の助成金とは、一定の条件を満たすことで必ず支給されるお金のことを指します。窓のリフォームにも補助金、助成金が適用されるケースがあるから、この補助金、助成金の違いを知っておくと検討の際に役立ちます。
一見すると便利そうに思える宅配ボックスですが、既存のマンションでは設置場所の問題がネックとなったり、高齢者の多いマンションでは、直接自宅まで宅配物を届けてほしい、そういった意見をよく耳にします。
確かに宅配ボックスが新設されたら、留守にする場合、重い荷物を宅配ボックスに入れられ、その重い荷物を取り出して自宅まで持ち運ばなくてはなりません。逆に宅配業者さんは助かりますが…(笑)。
私の住んでいるマンションでは、宅配ボックスは当初設置されていましたが、色んな理由で廃止になりました。その後、個人的には不便に感じることはありませんが、よく利用されていた方からの不満の声は今でも尽きることはありません。
廃止になった理由は以下のとおりです。
特定の方が仕事で使用されていたり、子供の鍵の預け先になっている。
▶ 荷物を自宅まで持って上がるのが面倒高齢者の意見として、1階の宅配ボックスから重い荷物を取り出して自宅まで持ちあがるのが面倒。いっそのこと、宅配ボックスを無くしてほしい。
▶ 故障によるトラブルが続出8年過ぎた頃から故障が頻繁に発生し、荷物が取り出せないというトラブル(苦情)が続出した。
▶ 宅配ボックスの費用対効果宅配ボックスの更新費用が高いので、他の修繕費を優先すべきとの意見が多かった。
▶ 無くても特に困らない宅配業者から荷物を直接受け取っている方が多く、不在の場合でもポストに不在票が入り、その宅配業者に連絡すれば都合日時に再度配送してもらえる。コンビニで荷物が受け取れるなど。
あったら便利だけど、無くても特に困らない、これが宅配ボックスなのかも知れません。特に単身者や共稼ぎの家庭、ネットなどの通販で商品を頻繁に購入される方にとっては便利なものになるでしょうし、中には全く利用されていない方もいらっしゃると思います。
前記の高齢者の意見のように、利便性というのは人によって異なりますから、自宅まで届けてもらえるのも便利と言えます。ただし、宅配業者を装う強盗事件が全国的に多発しているので一概に良いとは限りません。
宅配ボックスの設置にあたり、今のコロナ禍において、少なからず訪問者を減らせるというメリットはあります。なので、色んな意見を聞いたり、調べたりして、メリット・デメリットを箇条書きにしてみるのも検討する上で良い方法かも知れませんね。
それと優先順位という考え方を取り入れて検討することも、状況によっては必要かと思います。(その記事はこちら👇)
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