マンション内の掲示板や各所に貼られている貼り紙の中には、マンションの内情が記されたものがある。
▶ マンション内の騒音について
▶ 駐車場の無断駐車について
▶ ペット飼育のマナーについて
住む側にとっては必要があるからこのような掲示を行っているのだが、視点を変えてみると違った見方もできる。
例えば、マンションの購入の際に訪れる見学、賃貸で部屋を借りる際の見学、マンションには住まう人以外に部外者が訪れることがある。
これからマンションに住みたいと考えている人達が掲示板や貼り紙を見てどのように感じるのか、そんなことを考えたことはあるだろうか。
マンションを案内する営業マンから聞けない情報というのが、実はマンション内の掲示物に記されている。
この掲示物を見て、マンションの実情を知り得るのだ。
▶ 居住者のマナーが悪いの?
▶ 騒音がするの?
▶ 駐車場の無断駐車があるの?
▶ ペット飼育のマナーが悪いの?
このようなイメージを持たれる方がいるだろう。
なので、この掲示や貼り紙については、時としてマンションの評価を落とすことに繋がることを是非知っておいてほしい。
マンション管理会社は、マンション内のトラブルが起きた際に掲示や貼り紙を頻繁に行っている。これは管理組合の指示とは無関係に行われるケースが多い。
管理代行という立場、管理会社に課せられた善管注意義務(民法644条)、これらの理由で独断で行われるケースがある。
個人的な意見になるが、管理会社が管理組合の許可を得ずに掲示板を使用することに疑問を感じる。掲示書面の記載内容に纏わるトラブルも見受けられるから、管理組合のチェックは必要だと思う。
掲示期間は短く、他の手法を取り入れる
私はマンションを訪問すると、掲示板につい目がいってしまう。中にはくたびれた書面が数か月以上貼り出されているのを見かける。日付を見れば貼り出し期間が分かるのだが、まだ解決していないのか、そのように感じてしまう。
掲示を見るのは3日間だ。同じ掲示物は何度も見ない。居住者によっては不快に感じることもあるだろう。掲示は1週間以内に撤去する。そのようにメリハリをつけないと、新たな掲示を貼ってもそれが見づらくなる。
もし意識付けのために長期間掲示したいのであれば、以下の文章に改めるとそれを居住者・部外者が見たときに不快感は与えない。
これらはよく駅やデパートなどのトイレに貼られている。
掲示には創意工夫が必要だ。最新記事には「NEW」のマークを付けたり、最新記事コーナーを設けたり、工夫をこらしているマンションも中には存在する。
古い掲示物は、そのまま掲示しておくメリットが果たしてあるのだろうか。それを考えるのが理事会の役目だと思う。管理会社に任せっぱなしにすると、居住者の視点と食い違いが生まれてしまう。
掲示しても効果がないのであれば、全戸に書面を配付する方法もある。書面配付であれば部外者に知れることはない。だがコピー代が掛かる、そんな理由で自粛する管理組合も多い。
月1回理事会を開催している管理組合では、その議事録に注意喚起を加えることで無駄をなくせる。またメール配信による方法もある。
最近の住戸内のインターホン設備には電子掲示板としての機能が備わったものがある。管理組合電子掲示板の提供サービスを行っている企業も存在する。ただし、これらは有償サービスとなっている。
掲示板の掲示期間を短くする方法として、1日1回掲示板を見る、これに尽きる。
これを周知させるための方法は、マンション毎に考え方が異なるだろう。最も効果的な方法を考えて是非実践してほしい。