大規模修繕

マンション大規模修繕|実数精算の注意点!

2018年1月7日

 

マンションの大規模修繕の見積もり段階で「実数精算」という言葉が用いられるのだが、この精算方法については、特に注意が必要になる。今回、これをテーマに語りたい。

 

実数精算とは

大規模修繕を行う際に各工事項目の数量を算出するのだが、竣工図書、現地調査などによって数量が算定され、この数量を基に各施工会社の見積書が作成される。原則として、数量がオーバーした場合でも追加の工事費用は発生しない。そんな意味合いから、この数量のことを「責任数量」と呼ばれている。

原則があれば例外がある。その例外に当たるのが外壁などの下地補修工事である。

外壁のひび割れ、浮きなどの調査は、実際に足場を架けて全面的かつ綿密に調査しないと正確な数量ははじき出せない。事前に行う簡易調査では、それを正確に把握することはできない。

この事前に行う簡易調査においては、地上2m程度が打診調査の範囲となり、調査範囲と全体の比率によって劣化個所の全体数量を予測する方法が一般的に用いられるのだが、実情として誤差が多く生じているし、特定部位によるサンプリング調査などによって全体の数量を予測する方法も同じことが言える。

なので、見積もり段階では、暫定的に想定数量が用いられ、工事開始後、足場を架けた段階で行われる全体的かつ綿密な調査によって、実際の劣化数量を確定させる「実数精算」が慣習化されている。



実数精算の注意点

管理組合として注意すべきことは、この実数精算によって「追加費用が発生しうる」という点である。

想定数量と同等もしくは少なければ問題は生じないのだが、それが増えると追加費用が発生するため、事前に予備費を確保しておく必要がある。

なので、この実数精算については、理事会、修繕委員会の関係者の方は、その意味を十分理解する必要があるし、後の出費で揉めないためにも事前に組合員に周知すべきである。

近年の大規模修繕においては、想定数量を大幅に超えるケースが多々見られるし、マンションによっては、この追加費用の資金確保をめぐり、工事が一時中断するといった不本意な結果を招いたりもする。

見積もりに用いられる想定数量というのは、実は怖さを備え持つ。

工事関係者側にとってみれば、実数精算だから後で増減ができるという業者寄りの発想では困る。逆に管理組合にとってみれば、「増は痛い出費」となる。

地震の影響、過去に起きた事象などのヒアリング、工事関係者側の経験観測、現地確認の在り方が想定数量の算定に深く関わってくるのだが、その想定数量の算定の在り方がこれからの課題となろう。

 








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