マンション管理

マンションの3つの構造的欠陥

2017年10月20日

 

分譲マンションには構造的欠陥というのが3つある。ひとつはマンション自体に纏わる欠陥、これは設計による欠陥、施工による欠陥と大きく2つに分けられる。(詳しくはこちら

二つ目は、マンション業界の構造的欠陥である。これはマンションデべロッパー、管理会社、設計事務所、施工会社の責任逃れという企業体質を意味する。これらは姉歯事件、杭打ちデータ偽装事件など過去に起きた不祥事から垣間見れる。詳しく知りたければ「責任逃れ」のキーワードでそれぞれ検索してみると情報が知れる。

三つ目は、マンション管理の構造的欠陥である。これはマンション管理の自主性と現状体制へのギャップを意味する。



マンション管理の構造的欠陥

マンション管理の業界関係者の方であれば、この欠陥の意味は理解できよう。

他の記事にも同じことを書いているのだが、マンション管理には自主性が必要である。というよりもそれが本来当たり前の考え方だと思う。

自分の財産なのだから、自分で管理するのは当然である。それを承知で管理会社などの専門業者に委託する。これが本来あるべき姿だと思う。

しかしながら、マンションの購入者のほとんどが自分の財産でありながら、自分で管理するという考え方を持ち得ない。そこに構造的欠陥というものが存在する。

新築マンションを購入するときに、どれだけ管理組合のことを理解できているのだろうか。マンション管理についても同じである。

マンション販売時に管理組合、そしてマンション管理について詳しく説明する営業マンはいない。マンション購入後に開催される入居説明会においても、管理組合、自主性について、詳しく説明がなされていない。

ほとんど無知な状態でマンション暮らしを始める。管理組合の組織の一員であることを理解できないまま、そして自主性を持たずして管理組合運営が形式的に行われている。

管理組合という組織が形骸化になるのは、この流れから見ても自然なことのように思える。

管理組合運営、そしてマンション管理について教える体制が確立されていない。これがマンション管理の構造的欠陥であると言える。

自発的に学ぶことの必要性を誰も教えてはくれない。身近にいる管理会社にそれを期待しても無理である。なぜなら、管理会社の存在意義が薄れるからだ。それに利益相反の関係にある。自発心を持たれると管理会社にとって、都合の悪いことだらけになる。

管理会社はその自発心というのを嫌う。反面教師にはなれても、教える教師にはなれない。これは私が管理会社時代に悟ったことだ。

だから国が教える側の専門家、マンション管理士という資格を創設した。だがしかし、実情としてマンション管理士が管理組合に教える機会は少ない。

マンション管理士もデべロッパー、管理会社寄りでは意味がない。なぜなら、利害が生じるからである。例えば、管理会社にマンション管理士がいたとしても、利益相反の関係にある管理会社の一社員がマンション管理士の名を用いて管理組合に適切な助言などはできまい。

新築入居時にマンション管理士が管理組合の中に加わる、これが本来なら理想に思えるが、デべロッパー、管理会社寄りでは意味がないし、第三者がそこに入ることは業界のしがらみがあって構造的には難しい。

マンション管理士の中には、管理会社側にもメリットがあると唱える方がいる。

管理組合による理不尽な管理委託契約の解除をマンション管理士が介入することで回避できる…

私には色仕掛けにしか思えない。そこまでして… 悲しくなるからそれ以上は語るまい。

マンション管理の構造的欠陥、この根っこの部分を知ることが必要だと思う。

 








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