マンション管理会社のフロントマンの良し悪しって、どんなところで判断されるのだろうか。
私がこれまで見聞きしたフロントマンのチェックポントを纏めてみた。
▶ 総会・理事会時の質問に対して即答できる
▶ フロントマンの携帯番号を開示している
▶ 関連法規に基づく的確なアドバイスを行っている
▶ 積極的に色んな提案が行われている
▶ コミュニケーション能力が高い
▶ 理事会から見積りを出すようアドバイスしている
▶ マンションの巡回点検時に自分の目で確認している
▶ 知識と経験が豊富
▶ 担当物件数が少ない
これらは良い方の評価基準である。
以前、無資格のフロント担当者はいらないというタイトルで記事を書かせてもらったが、管理業務主任者の資格は、フロントマンの知識レベルを知る上で、目に見える判断材料になり得る。
管理業務主任者の資格は、フロントマンの実務において密接に関わり、逆に持っていないと仕事にならない。真面目に勉強すれば取得できる国家資格の中では難易度の低い資格で、そこでフロントマンとして最低限の知識が得られる。
これらの評価基準以外にひとつ見極め方のポイントがある。今回、それについて語りたい。
フロントマンは経営者を代理する立場
マンション管理会社のフロントマンは、社内において花形的なポジションになる。なぜなら、管理組合の総合窓口的な位置付けになるからだ。
フロントマンは、管理組合から受託している業務の全てを把握すべき立場にある。これが窓口担当者としての役割になる。
マンション管理会社の顧客は管理組合になる。その顧客の窓口となるフロントマンは、見方を変えれば会社を代表する存在、経営者(会社)の代理的な存在と言える。
気配り、心配りの有無で良し悪しが決まる
フロントマンの良し悪しは、マンションに訪問したときにはっきりと窺える。
マンションの共用玄関の入口に落ち葉やゴミが散乱しているのに、それに見向きもせずに目的の用だけ済ませて帰るフロントマンをたまに見かける。その一方で、それに目を止めて、早々に片付けるフロントマンを見かけたりもする。
ちょっとしたことかも知れないが両者の違いは大きい。
後者の車にはチリトリとホウキが常備されている。管理会社としての自覚、マンションのためにという姿勢が窺える。
一方のフロントマンはどうだろう。ちょっとしたことも気付けない、見てみぬ振り、それで良い仕事などやれるはずがなかろう。
気配り、心配りのできるフロントマンは、顧客からの評価が高い。その裏側ではその人なりに地道な努力を習慣的に行っている。
そこで経営者の顔を窺い知ることができる。良い人材に育てるのは経営者の使命だと思う。そこには指導教育は欠かせない。経営者の代理人となり得るのがフロントマンである。そういう見方で観察すると色んなことが見えてくる。
小さなことでも気を配る。この小さなことの積み重ねがマンション管理でもある。