マンション管理会社は、マンション管理を専業にしているプロである。そして管理組合と管理会社は利益相反の関係にある。
マンション管理をサポートするのが管理会社の役割、果たしてそうだろうか。
管理会社が管理組合の立場でサポートするのであれば、心強いし両者間のトラブルというのは起きにくい。だが、もしそうでないとすれば、必ずトラブルというのは起こり得る。
両者間のトラブルはこれまで実に多いし、絶えることはない。この事実から言えることは、管理会社は管理組合の立場にはなれない、この裏付けになるだろう。
だから、管理組合には主体性とか自主性が必要になる。これは国も言っていることだ。
両者間には知識の格差というものが生じている。失礼な言い方になってしまうが「片やプロ、片や素人」である。
長きに渡る歴史の中で両者間のトラブルの多くは、「立場の違い」「知識の格差」「利益相反関係」によって起こっている。
見方を変えれば、この3つを認識することで管理会社との正しい付き合い方ができ、トラブルは少なくなるだろう。
その中の2つ、「立場の違い」「利益相反関係」というのは変わることはない。ただし、「知識の格差」というのは変えることができる。
マンション管理について学ぶ、これによって対等以上になれる。学ぶ方法以外にも第三者の知識を借りるという方法もある。
その役割を担うのがマンション管理士である。マンション管理士は管理会社とは違い、管理組合側の立場でサポートが行える。この役割を担うのは他に存在しないと思う。(昨日のブログの記事でも同じことを語っているのだが…)
管理組合がマンション管理の知識を持つことで、管理会社というのは、管理に対する姿勢は大きく変わる。これは元業界人として直接知り得たことでもある。
マンションの所有者の中に、マンション管理に詳しい方がひとりでもいらっしゃれば、管理会社は襟を正す。「襟を正す」、変な言い方に聞えるかも知れないが、「不適切な管理を正す」という意味である。
業法違反、横領事件などの実態を例にとれば、「不適切な管理」は言い過ぎではなかろう。
管理組合にとって管理会社は無くてはならない存在、でも付き合い方というのは変える必要があると思う。前述の3つの認識は不可欠だと思うし、知識の格差を無くす努力は管理組合には欠かせない。