管理組合が変わらない限り、何も変わらない!

管理会社

マンション管理会社の視点で未来像を語ってみる!

2017年7月7日

 

私は一からマンション管理会社を立ち上げた経験を持つ。これは自慢話ではない。どちらかといえば「思い出したくもない私にとっての悲劇」である。

その会社は今も淘汰されることなく順調に経営が続いている。企業の出資者と意見の相違で私自身が淘汰された(笑)。これが悲劇である(涙)。

私はこの会社を立上げるときに、どのような管理会社にするのか、どんなサービスをお客様(管理組合)に提供するのか、管理会社のサラリーマン時代に培った色んな経験があったから、揺るぎない考え方を自分なりに得ていた。

以前に私が書いた記事「町の電器屋から学べること!」で、読者さんのコメントに書かれていた言葉、「受託戸数は少なくても地域に根差した管理会社は小回りが利く」、そして「まともな業務」、まさしくこの言葉通りで、その信念を持って管理会社を立上げた。

最初は全く何もない状態だったから不安というより、やることがたくさんありすぎて、2年間は寝るとき以外はほとんど仕事をしていた。

でも苦痛に感じたことなんか一瞬もなかった。本当に楽しく仕事ができた。

出資者がいたから、お金の苦労はしなくて良かった。本業に特化でき、軌道にのるまで約8年ほど掛かったが、今では設立13年目の中堅の管理会社に育っている。

10年以内に廃業する企業は95%前後だと言われている。そう考えればその5%前後に残れたわけだ。

きれいごと抜きに、「地域に根差す」「小回り」「まともな業務」、これらを確実に実行してきたから、企業が存続できたと痛切に感じる。

 

新規顧客、既存顧客どっちが大切

企業のビジネス法則の中に、「1:5の法則」、「5:25の法則」というものがある。企業の経営者セミナーなどでよく用いられる法則なのだが、この法則はフィリップ・コトラー博士によるもので、著書「マーケティング・マネジメント」の中で詳しく解説されている。興味があれば一度読んでみるといい。

▶ 1:5の法則

同じ売上を上げるのに新規顧客を獲得し新たに販売するためのコスト(時間とお金)が、既存顧客向けに再販あるいは別の商品・サービスを売るためのコストがであるという法則

▶ 5:25の法則

離反する顧客の5%をつなぎ留められれば、利益率が25%改善されるという法則

この二つの法則から導き出される結論は、既存顧客向けに販売をしたり、きちんとフォローした方が企業にとって効率がいいってことだ。

これを管理会社に当てはめるなら、既存顧客(管理組合)を重視し、より良いマンション管理サービスを提供することが健全であるということになる。

でも、マンション管理業界の実情はどうだろう。

マンション管理サービスを重視していない、だから解約や減額(値引き)が増える、それゆえに新規顧客の獲得に力を入れなければならない。これって悪循環に落ち入っていないか。

リプレイスを行えば、競争により価格は下がる。その繰り返しをしているから、不要な工事が発生したり、他で元を取るような行動が生まれてしまう。

新規顧客に重点を置く、その姿勢が垣間見れるのが企業買収「M&A」だ。

結局は客離れに繋がっている。管理会社の多くはそれに気付いていない。



市場の視点で考える

企業には、導入期~成長期~成熟期~衰退期というライフサイクルがある。管理会社が属するマンション管理業界は、既に衰退期に直面している。

成熟期~衰退期に属する古い市場では、自分たちの既存顧客を守るに徹しなければならない。逆に導入期~成長期に属する新しい市場では新規顧客の獲得に徹する、これが一般的なビジネスの考え方である。

通信サービスの提供会社などを総称して「携帯キャリア」というが、特に携帯市場においては既に成熟期を迎えている。

この携帯(スマートフォン)を利用していて身近に感じることがある。

私のスマートフォンはauである。セルラー時代から利用しているから20年以上が経つ。特にauにこだわっているわけでもない。手続きが面倒だから変えなかっただけだ(笑)。

だが、過去に何度かドコモに変えようと考えたことがある。ドコモに変えようと思った動機は、auを長く利用してもメリットがない、そう感じたからだ。

新規顧客にはメリットがある。機種代はタダ、だが既存顧客は有償、この差はいったい何なのか。どの携帯会社もこぞって既存顧客よりも新規顧客を優先する、そんな動きが以前はあったわけだ。

これは携帯キャリアが新たな市場だったから、前述の新規顧客の獲得が優先されていた。だが、最近少ずつ変わり始めた。4年以上の契約者にはデータ容量を無料でサービスしてくれたりもする。他にも特典が増えてきた。長期利用者にとってはとても良いことだと思う。

これは、携帯キャリアが古い市場に入ったことを意味する。

 

マンション管理会社の未来像

私はマンション管理会社をこのブログサイトで再三批判しているのだが、不要説を説いているのではない。根本的な考え方が変わらない限り、間違った管理が続く、これを説いているだけである。

でも本音では99%は期待はしていない。

前のブログでも触れたが、2020年以降、各都道府県の人口がどんどん減っていく。これからのビジネスは、国際化が今より一層加速するだろう。そして内需の考え方が大きく変わる。

国内の人口減少に伴い、新規の顧客獲得が更に難しくなる。人口が減るわけだから当然そうなる。海外から永住される方がその分増えれば話しは別だ。これを加えておく。

既存顧客の流出をいかに防ぐか、この考えが企業にとって必要不可欠になる。そのためには顧客満足度を上げることが望まれる。

内需型企業にとって、時代の先読みをすれば、このような価値観(戦略)を持つことが必要不可欠になるだろう。

マンション管理会社にも同じことが言える。

1%は期待しているということだ。

 

 


 



-管理会社

執筆者:

関連記事

マンションの管理委託料のココが大切!

  マンションの管理会社の見直しを行う際に、管理会社から提出された管理委託料の見積りの合計金額を比較して、その会社の良し悪しを判断されるケースが多いように思える。 A社・・・年額合計500万 …

丸投げ管理で得をするのは管理会社だけ!

  マンション管理会社が行う管理業務は、外部(下請け業者)に委託する業務が多い。主に消防設備点検、定期清掃、貯水槽清掃、排水管洗浄、遠隔監視(機械警備)、自動扉保守点検、機械式駐車場保守点検 …

マンション管理会社はブローカー業

  ブローカーとは仲介人、仲立人を指す。 不動産会社は土地や建物などの不動産を紹介して手数料を得る。この仲介が本業である。そして管理会社というのは、その不動産会社の子会社もしくは別部門で設立 …

マンション管理会社のキャパシティは限界?

  管理会社の利点と言えば、マンション管理のあらゆる業務を包括的にサービス提供できることにある。そして多くの管理組合は、このパッケージ化されたサービス(一括発注方式)を利用している。 管理会 …

マンション管理会社は今後どうなる?

  マンション管理会社は全国に2,000社以上存在する。そして数千の管理組合から管理を受託している大手の管理会社もあれば、数棟の管理組合から管理を受託している零細な管理会社まで様々である。 …

余白




余白

余白

プロフィール

著者:kurumi

元マンション業界人がマンション管理について本音で語るブログです。

余白

余白

余白

閲覧記事ランキング

カテゴリー

アドセンス広告




pagetop