顧客がいるから経営というのが成り立つ。
近年のコロナ禍できっと多くの経営者たちが思い知らされたことであろう。
そんな中、マンション管理会社の商売というのは、このコロナ禍において影響を受けることはあまりないように思える。
マンション管理会社は、管理委託料という固定収入が毎月得られるから、安定した経営が行える。
マンションの管理組合が契約先(顧客)になるから、個人とは違い、解約というのは容易ではない。なので、何か特別な問題が生じない限り、契約は継続していく。
そう考えると楽な商売に思えるが、実情はというと苦労の絶えない商売である。
その苦労を背負っているのがそこで働く社員たちである。
本来ならその苦労を経営陣が背負って立つべきである。しかしながら実情は全く異なり、現場(社員)に任せっきり、私には押し付けにしか映らない。
社員は皆、忙しいから新入社員の面倒をみる余裕すらない。新入社員は分からないことだらけで、やがて嫌気が差して会社を去っていく。
呑気な経営陣よ、ゴルフの話で盛り上げる前にもっと他にやるべきことがあるだろうと言いたい。売上目標だけを打ち立てるのが経営陣の役割だと勘違いしている。
社員に対して、もっと残業を減らせ、効率よく仕事をしろ、という前に、業務の効率化を図るのが経営陣の役割だと思えてやまない。
現場を知らない、軽視している結果が、社員の過剰な残業を生んでいることに全く気付いていない。
私は、そろばんだけを弾いて会社経営を行っている人間は大嫌いだ。本当に嫌気が差す。そろばんを弾く、これって死語になるのかな?(笑)
売上を上げろ、そこで損するのは誰なのか、それはマンションに住む私たちである。
工事ばかり勧める管理会社、裏でリベートを受け取る管理会社…
売上ばかりに目が向けられると大切なことに気付けなくなる。
そういった管理会社が多いように思えるのだが、果たしてそれは私の勘違い?
私の知人の経営者たちはいつも大変、大変って言ってるけど、実際は楽しているようにしか思えない。そこで現場はもっと大変だよ、と言いたい。
業務の効率化は社員に望むべきことではない。売上目標よりも先に会社が率先して行うべきことだと思うのだが…