マンション管理

マンション管理適正評価制度のここに注意!

2021年6月21日

一般社団法人マンション管理業協会のホームページの中で、マンション管理適正評価制度の概要が紹介されていますが、少し気になるところがあります。(👇)

一般社団法人マンション管理業協会/マンション管理適正評価制度

 

評価により良い結果が得られた場合?

まず、マンション管理適正評価制度の概要について、以下の記述がありますが、末尾の「可能性」、ここに注意が必要です。

皆さんのマンションの資産価値を上げるための評価制度です。
例えば、人間は年1回、健康診断や人間ドックで自身の健康チェックを行っていると思います。マンションも同じよう定期的に管理状態をチェックし、常に良好な状態であることが望まれます。
マンションの管理状態をチェックし、管理の行き届いているマンションは高評価を得られ、結果に応じた保険料の料率見直しなど様々なメリットが受けれる可能性があります。

 

著者は、決してマンション管理適正評価制度を批判しているわけではありません。むしろ、この評価制度の導入については大賛成です

ただし、管理組合(読み手側)やマンション購入者に対して、間違った解釈がなされないためにも、この評価制度について、もっと正しく伝える必要があるように思えますが…?

本題の「評価により良い結果が出た場合?」に入りますが、この評価制度について利点が4つ述べられています。

▶ 住みやすく、居住者の満足度が高いマンションと認定されます。
▶ リセールバリューの向上が期待できます。
▶ 管理組合が加入する保険料の割引きが期待できます。
▶ リバースモーゲージを利用する際、高評価を得ることができます。

 

普通に読んだら、そうなんだって感じますが、元業界人として気にあるところに突っ込みを入れます(笑)。

 

リバースモーゲージはマンションは適用されにくい!

リバースモーゲージという記述がありますが、一般的にマンションは不向きですよ。

リバースモーゲージとは、自らの持ち家に住み続けながら生活資金を調達できる仕組みのことを指しますが、深堀りすると、契約者本人(所有者)が死亡時に担保となっていた不動産を売却することで返済が行われ、それまでは利息の支払いだけが契約者の負担になります。

主にローンが借りにくくなっている高齢者が、年金以外にも生活資金を確保する手段として利用されています。

しかしながら、マンションに関して言えば、築年数とか年齢要件といった細かな利用条件があるので、マンションを所有されている方の全てが対象というわけではありません。そこに注意を要します。

お金に困ったらリバースモーゲージを活用しようなんて考えているとしたら、それは大きな間違いです。



各金融機関のホームページにこのリバースモーゲージの詳細が記されていますので、気になる方は調べてみてください。金融機関にもよりますが、「金融機関名 リバースモーゲージ」でネット検索するとすぐに確認できます。

 

保険料の割引き制度について

管理組合が加入する保険料に対して、高評価が得られたら保険料の割引を行う、これを現在行っているのは日新火災海上だけです。他の記事でも取り上げていますが、日新火災海上独自の評価制度であって、他の損保会社は対象となりません。

そこで今回新たに設けられるマンション管理適正評価制度を、全ての損保会社が活用することに期待したいところですが、具体的な内容については触れていません。これって一番気になるところなんですけどね。

今後、管理組合にとって保険料の負担は、運営する中で足枷になります。ここまで値上げになると管理費会計はかなり逼迫します。日新火災海上のように割引きするための制度とか工夫をもっと行ってほしいものです。

今後も保険料が値上げになるといった話を耳にしますが、管理組合にとっては一大事です。本当に上がり方が異様すぎます。お願いだからもうこれ以上は値上げしないでください。

この評価制度は、客観的な評価であって、マンションの住みやすさとか居住者の満足度という点においては、机上の評価と実情は異なります。そこにも注意が必要です。

また、マンション管理会社に対する評価という見方もできますが、サポート力とか提案力といった面で、その判断の物差しになり得ます。

管理組合以外の第三者にとっては、建物の外形上は知り得ても、内情は知り得ないので、第三者にとってもれば、この評価制度は有意義なものになるでしょう。

見方を変えれば、この評価制度により、自分たちのマンションのことに気付かされ、マンションを所有するものとして、マンション管理を見つめ直す良い機会かも知れません。







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