終わりよければすべてよし?
終わりよければすべてよし… 物事は最終の結末がもっとも大事であり、途中の過程は問題にならないという意の言葉ですが、これをマンション管理に当てはめてみると、終わりなんてものはありませんから、簡単に「すべてよし」なんかで片付けられるものではありません。
マンション管理には終わりはなく、繰り返しの連続だから、途中の過程とか、最初に重きを置かれることが多いのではないでしょうか。
私自身、管理会社時代の経験とか、自分のマンションの理事長時代の経験を通じて、「何事も最初が肝心」だということを思い知らされました。
2年前のブログ記事にこの重要性について触れていますが、後から物事について議論するのは分譲マンションの特質上本当に難しいことです。(詳しくはこちらの記事👇)
何事も最初が肝心!
私の住んでいるマンションでは、管理の在り方について、早い段階で大改革を行いました。あれから20年が経ちましたが、最初に苦労した分、平穏に暮らせています。
なので、なるべく早いうちに、そして小さいうちに問題は解決すべきだと思います。
しかしながら、面倒なことに対して、真剣に取り組んでいる管理組合はそうはいないと思います。そこでよく耳にするのが、問題の先送りです。
先送りにするのはある意味楽な選択です。波風立てずに現状維持とする考え方は、面倒なことに巻き込まれずに済みますからね。現状維持で済むのなら、苦労してまでアクションは起こしませんよ、ふつう…
マンションで生じる問題というのは、先送りにして良いことなどひとつもありませんからね。例えば、修繕積立金の値上げにしても、ペット飼育問題にしても、滞納問題にしても、先送りにすると悪い方向へ事は進みます。
そこで面倒だからと管理会社に全てを委ねるとどうでしょう。管理会社もまた面倒なことは当然に嫌います。管理会社の社員もまたひとりの人間ですからね。結局のところ、管理委託契約に基づき事務的かつ最低限のことしかやりません。
管理会社に委ねて簡単に解決できるのであれば何ら苦労はしませんが、そこで勘違いをされている方がいます。本来自分たちで解決すべき問題なのに管理会社に押し付け、結果が悪ければ管理会社に責任までも押し付けるといった勘違いです。
管理会社に相談し、そこで何らかの提案がなされても、結局のところ決めるのは、そのマンションを所有している皆さんですし、問題を解決するのは管理会社ではなく、自分たちですからね。管理会社に対して問題解決を求めるのは筋違いです。
そこでもし、自分たちで考えなくてはならないという発想が持てるとしたら、「何事も最初が肝心」に行き着くと思いますし、何事も問題が起きる前に解決すべきといった考えたが持てるようになれます。
主役は管理組合であって、管理会社はサポート役にしか過ぎません。だから自分たちが主体となって物事を考える必要があります。マンション管理の原点はそこですから。これも最初に求められる心構えかも知れません。