防災対策

マンションの災害への備え|防災備蓄品について!

2022年4月17日

 

自然災害の多い日本

日本は外国に比べて、台風、集中豪雨、洪水、土砂災害、地震、津波、火山噴火などの自然災害が発生しやすい国土と言われれいます。

日本の国土の面積は、全世界のたった0.28%しかありませんが、全世界で起こったマグニチュ―ド6以上の地震の20.5%は日本で起こり、全世界の災害を受けた損害金額の11.9%が日本の被害金額に当たるそうです。(数値は一般財団法人国土技術研究センターHPから引用)

近年、日本では未曾有の大地震、集中豪雨、台風などにより大きな被害が発生しています。本当に脅威しか言いようがありません。

 

マンションの災害への備え

皆さんの住まれているマンションでは「災害への備え」、出来てますか?

備えには、「物理的な備え」「情報的な備え」「心理的な備え」などがあります。

物理的な備えは、今回のテーマになっている防災備蓄品に当たります。この防災備蓄品は個人で準備するもの、管理組合で準備するものに分けられます。

情報的な備えは、過去に起きた災害を知ること、起こり得ることを情報により推測することです。心理的な備えは、常日頃から防災意識を持つことです。

今回の記事では、マンションの管理組合で用意したい防災備蓄品をまとめてみました。管理組合で防災備蓄品を購入する場合、総会での承認が必要になります。皆さん色んな意見があるから少し面倒に思えるのは私だけ?



防災備蓄品について

最近、マンションで防災備蓄品を購入するという話をよく耳にします。私の住んでいるマンションでは、誰も言わないから今度の総会の時に提案しようと思います。そこで私なりに色々と調べてみました。

 

あったらいいなと思える防災備蓄品を10点ご紹介します。

➀トランジスタメガホン

拡声器とも言いますが災害時には必須のアイテムです。避難誘導、危険告知、連絡伝達手段として有効的です。中にはサイレン機能が付いているものがあります。日本人は恥ずかしがり屋さんが多いからこれを使って大きな声が出せるので便利です。

 

➁トランシーバー

災害時には携帯が繋がり難い、そんな時にトランシーバーがあると便利です。特定小電力トランシーバーなら登録申請や免許が不要なので直ぐに使えます。ただし、屋内と屋外の通信時には電波が弱い分、機器によっては繋がりにくいという欠点があるようです。高層マンション、大型マンションなら無線機の方が良いです。この場合、免許は不要ですが簡単な登録申請が必要になります。

 

➂担架

傷病者を運ぶ際に役立ちます。場所をとるので折り畳み式の方が便利です。救急隊が来るから不要と言われれる方がいらっしゃるかも知れませんが、大きな地震が起きればどこも災害に見舞われ、自力救助は不可欠です。

 

➃非常用マンホールトイレ

排泄は我慢は禁物です。マンションのトイレが使えない時にこれがあると便利です。敷地内にあるマンホールを利用するので合理的な機能活用と言えます。プライバシー的にもベストですし、この商品を考えた人は本当に偉いですね。

 

➄発電機

災害時に停電はつきものです。発電機は非常用電源となるので何かと便利です。炊飯器があれば非常食(おにぎり)が作れますし、投光器があれば明かりがともせます。それに携帯電話の充電ができますしね。

 

➅電源コードリール

発電機と組み合わせると電源距離を大きく伸ばせます。発電機って音が大きいから正直耳障りです。これがあるとストレスが緩和されます。

 

➆投光器

投光器は一般家庭には置いていないので、屋外に持ち出せる非常用照明器具としてあったら便利です。前述のとおり明かりをともせるから僅かでも暗闇から解放できます。工事現場などで使われていますが、結構周囲は明るくなります。

 

➇ロープ

災害時におけるロープの活用法は、危険箇所の立入柵として使えますし、ロープを使って重い家具などを動かして救助したり、ロープ伝いの脱出などがあります。災害時に万能なのがロープです。でも結び方って重要なんだけど知らない人が多いと思います。ロープの結び方についてはネットで公開されています。誰でも結べるように取説(ロープの結び方が書かれた資料)を準備しておくといざという時に役立ちます。それとロープにも目的に応じて色んな種類があるから注意が必要ですね。

 

➈吸水土のう

浸水対策でよく用いられるのが土のうです。今は吸水土のうという便利なものがあります。コンパクトに収納でき、土や砂いらずで土のう(水のう)になります。吸水土のうを購入される際は、吸水土のう袋を水に浸すための容器(下の写真)は忘れずに。

 

女性でも持ち運びができるバック式の土のうも市販されています。動画はこちら👇

 

ユーチューブ動画 出典:DCMチャンネル

 

➉ブルーシート

ブルーシートは防水性と耐候性があるから色んなことに使えます。例えば、応急的な屋根や壁として使え、風雨を凌ぐのに最適です。前述の土のうと組み合わせれば浸水効果を高めてくれます。災害時に住戸の窓ガラスが割れた時に必要に応じ貸し出せますし、床面に敷くと汚れ防止や防寒に役立ちます。

防災に役立つものは他にもまだまだたくさんあると思います。災害時に一般家庭にあるものは皆さんで協力して出し合う、これも大切なことかも知れません。そこで一般家庭には無いものを管理組合で用意する、この発想もありですよね。

前回紹介した防犯リュックもそうですが、備えあれば憂いなしです。でも一番大切なのは心理的な備えだと思います。常日頃から防災意識を持ち続けること…

 

 


 

-防災対策

執筆者:

関連記事

マンションの災害への備え|防災リュックについて!

  最近の新築マンションは、地震対策が施された仕様になっています。揺れて感知して消火するガスコンロ、食器が飛び出さない吊戸棚、ドア枠が歪んでも開閉可能な玄関口、閉じ込められないエレベーターな …

台風は本当に怖い!平成元年台風19号から得られた5つの教訓!

  予測不能、それが天災の脅威 台風というのは毎年夏から秋にかけて20~30発生し、その多くが日本列島に接近しています。そこで台風の進路などの様々な情報を私たちはニュースなどで知り得ますが、 …

マンションの台風対策|備えるべきこと!

  台風は、毎年夏から秋にかけて20から30発生し、その多くが日本列島に接近しています。ひとたび日本列島に上陸すれば甚大な被害をもたらします。     マンションは強固に …

消毒用アルコールは火気の近くで使用しないこと!

  新型コロナウイルスの感染予防対策で消毒用アルコールを使用する機会が増えていますが、使い方によっては、火災の原因になるので注意が必要です。 昨日、今朝のニュースで、東京消防庁より消毒用アルコールによ …

マンションにおける有事の際の避難方法について考える!

    私の住んでいる地域では、昨年から今年にかけてマンション火災が頻発し、身近なところで火災が起きているから対岸の火事とは思えません。     また、最近日本 …




 プロフィール

くるみ

くるみ

著者:kurumi

マンションデべロッパー、デべ系管理会社、建設会社勤務を経て、2004年に管理会社設立。
2017年に業界を離れ、今はフリーランスとして活動しています。
元業界人がマンション管理についてしがらみ抜きでガチで語っているので、是非読んでみてください。

 ブログ内検索
 カテゴリー