マンションの敷地内のフェンスや建物の雨樋などに取り付けられた小型キーボックスを最近よく見かける。オートロックがないマンションでは住戸の玄関横の格子柵やメーターボックスの内側に取り付けられていたりもする。
この小型キーボックスは誰が設置しているのか…
何の目的で設置しているのか…
勝手に設置して良いのか…
管理員や管理会社はそのことを知っているのか…
色んな疑問がそこに生じたりもする。
そこでマンションの管理員に小型キーボックスの用途について尋ねたり、住人が集まる総会や理事会で話題に上がることもあるだろう。
今回、この小型キーボックスの良し悪しについて語りたい。
小型キーボックスは誰が設置しているのか、その目的は?
小型キーボックスは、文字通り鍵を入れるボックスのことである。そのボックスの中に住戸の鍵を入れ、色んな用途に使われる。
例えば、住戸内のリフォームを行う際に、大工職人、クロス職人、設備業者など色んな業者が出入りする。マンションのオートロックを解除しての入館、そして住戸内へ入室する際に小型キーボックスがあれば、関係者はいつでも出入りすることができる。
勝手がいいから小型ボックスをマンションの建物の外部の目立たないところに設置している。
小型キーボックスを設置しているのはリフォーム業者であることが多い。
次に多いのが不動産会社である。売買、賃貸の下見や案内などで営業社員がマンション内を出入りする。その際に現地に鍵があると便利だからという理由がそこにある。
最近騒がれてる民泊だが、マンション内に旅行バックを持った見知らぬ人の出入りを見かける、旅行客らしき集団の出入りを見かける、民泊をどこかの住戸で行っているのではないか、そんな声を耳にするようになった。民泊禁止を規約に謳っても、ヤミ民泊というのはどのマンションにも起こり得るだろう。
そしてこの小型キーボックスもまた民泊で使われているようだ。
いずれも管理組合の許可なく取り付けられるケースが多い。
勝手に設置して良いのか?
共用部分、敷地利用にあたっては、当然に管理組合の許可が必要になる。なので勝手に共用箇所を使用することはできない。
マンションによっては、至る所に小型キーボックスが設置されているところもある。そこで撤去されずにそのまま放置れているボックスもある。
美観を損なうし、取り付けられたら最後、勝手に処分できない。敷地内に勝手に駐車された際の車のレッカー移動と同じ取り扱いになると思う。詳しくはこちらの記事👇
それと、取り付けられた小型キーボックスの用途に疑念を抱き不安を覚える、これもそこに住む人たちにとっては余計な気苦労である。
取り付ける人にとっては利便性は高いが、取り付けられた管理組合側にとってはメリットなどひとつもない。
管理員や管理会社はそのことを知っているのか?
現地にいる管理員でこの小型キーボックスに気付かない、もしそんな管理員がいるとしたら「管理員失格」である。これはマンションのフロント担当者を率いる管理会社も同じことが言える。
しかしながら、管理会社の大半は小型キーボックスの存在に気付いているだろう。そこで暗黙になるのは、管理会社自ら小型キーボックスをマンションに設置しているからに他ならない。
そこでマンションの住人さんからその良し悪しを尋ねられても、正直言える立場ではない。そこが見て見ぬ振りをする理由となろう。
管理会社を含めて全てが利便性で設置されている。これがマンションの外部に取り付けられた小型キーボックスである。
そして、その設置の良し悪しを決めるのは、管理会社ではなく管理員でもない。そう管理組合自信である。