最近、マンションのリプレイス(管理会社変更)の話をよく耳にするようになった。
そこには大きく2つの要因が存在する。
ひとつは、委託者である管理組合自身が今のマンション管理の在り方を問い、見直すという自主的な意識の変化である。
もうひとつは、受託者である管理会社のマンション管理市場の変化によるものだ。2008年に起きたリーマンショック、あれから10年、不動産市況は大きく変わった。特に新築の分譲マンションの供給戸数は激減し、それに伴い管理会社にとって、新築マンションの管理受注は大きく減っている。
新築市場が低迷する中で、既存マンションの管理受注に力を入れざるを得ない。そんな管理会社の裏事情がある。
最近、TⅤやラジオ、ネット広告でマンション管理会社の宣伝広告をよく見聞きするようになった。
マンション管理会社は、管理戸数を増やすことで企業の安定性が高めている。なので増やすことが必須であり、その典型と言えるものが近年活発に行われている企業のM&Aである。
しかしながら、企業側の努力で管理物件を増やしても、一方では解約されるケースも多々見受けられる。ただ増やせばよい、この考え方では通用しない。これがマンション管理サービスの在り方とも言える。
経営陣の考え方は小より大、しかしながら大きくなるに連れ、組織の統一化が難しくなる。結果として提供するサービスが疎かになる。このサービスが低くなれば顧客から支持など得まい。解約の多い管理会社は経営の在り方に問題がある。
増やす前にまずやるべきことがあるだろう。そこを経営陣は理解していない。やるべきこと、それはサービスの質向上であり、そのために徹底した合理化が必要になる。その合理化が顧客を度外視した儲け主義のもとで行われている感は否めない。
マンション管理会社のM&Aは、顧客を度外視した儲け主義の典型のように私には思えてやまない。
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マンション管理会社の変更に際しては、自分たちの意思が反映されなければならない。そこを重要視すべきだと思う。
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