管理組合

独りの意見に振り回される管理組合

2018年9月15日

 

寄らば大きな声

大きな声、それに感化される人、そして出る杭を陰ながら批判する人もいるだろう。

ここで言う「大きな声」とは、自己主張のことである。

分譲マンションの管理、管理組合運営は容易ではない。そこには色んな意見や考え方があるから、結局のところ、正しい答えというのは話し合いによって多数決の意見で導き出される。

「正しい答え」というよりも、「進め方」とか「方向性」、この言い方が適切かも知れない。

独りの大きな声だけで、物事を決めるのはどうだろう。その声に寄るのも如何なものか…

集団組織にはリーダーが居た方が物事は進みやすいのだが、そこには間違った方向に進まない、これが前提条件となろう。

独りの大きな声、そう自己主張だけでマンションの在り方が決まるとしたら、状況によっては間違いだらけのマンション管理になってしまう。

 

(声は大きいけど、おいおい、それは少し違うだろ…)

 

人は強い方の味方につく…

社会を覗いてみると確かに弱肉強食の縦社会がそこにある。

これがマンションの管理組合運営に持ち込まれるとどうだろう。

マンション所有者の皆さんの意見が平等に反映されるのか…?

もし反映されないとしたら、「大きな声」はただの迷惑に過ぎない。



小さな声ほど聞くべき

多くの小さな声を聞くべきだと思う。それは管理組合運営には欠かせない。

これは、私の管理会社時代に数多くの管理組合と接することで学んだことでもある。

いちいち小さな声を聞いていたら合意形成など図れない…

そんな愚痴が聞こえてきそうだが、少数の意見よりも大衆の意見、どちらが大切なのか、そこを考えれば小さな声は無視できまい。

だから最後の意思決定に際して、多数決原理が用いられている。

小さな声をより多く集めることで、色んなことが学べたり、別の発想が生まれたり、時として考えさせられたりもする。

その意見によって、新たな自分の意思が生まれたりもする。

 

 

独りの大きな声に振り回されてはいけない。それが管理組合運営には必要なことだと思う。

他人任せの裏側では、その大きな声が存在したりもする。

管理会社もまた、その大きな声に振り回されることもあるだろう。管理会社のみならずマンション管理士、管理組合を支援するNPO法人も同じことが言える。

多くの小さな声、これが聞けるとマンション管理はもっと良くなると思うのだが…

 


 

-管理組合

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 プロフィール

くるみ

くるみ

著者:kurumi

マンションデべロッパー、デべ系管理会社、建設会社勤務を経て、2004年に管理会社設立。
2017年に業界を離れ、今はフリーランスとして活動しています。
元業界人がマンション管理についてしがらみ抜きでガチで語っているので、是非読んでみてください。

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