マンション管理 管理組合

マンション管理|立ち上がるのは当事者、前へ進むのも当事者!

2020年3月8日

 

このブログサイト「間違いだらけのマンション管理」は、2017年4月に立上げ、早いもので3年の月日が経ちました。

このサイトに訪れて頂いた皆さんに、分譲マンションの管理の在り方について少しでも問題意識を持ってもらえたら、そんな気持ちでこれまで多くの記事を書き続けてきました。

不動産業界、管理業界というのは、衣食住の中の「住」という生活には欠かせない役割を担いますが、顧客第一主義とは乖離して相も変わらず儲け主義に走っている感は否めません。

特にマンション管理会社は、管理組合をサポートする身近な存在になりますが、その使命を正しく認識していない企業が多いように思えます。



マンション管理士はどうでしょう。管理組合にとって有益な存在になっていますか?

マンション管理会社と共存共栄?

もしそんなことを考えているとしたら、それはとんでもない勘違いです。マンション管理会社に遠慮し、そこに慣れ合いがあるとすれば、マンション管理士の存在意義は薄れます。

マンション管理士の先生方のブログを拝見していると、がっかりするような記事をたまに見かけます。

業界にいたときには気付けなかったこと、今はひとりのマンション所有者として、色んな視点でマンション管理の在り方を考察することができますが、行き着くところ、タイトルに掲げた「立ち上がるのは当事者、前へ進むのも当事者!」、これがマンション管理には必要不可欠だと思います。

最近、多くの管理会社がフロントマンの人手不足に悩み、業界にいる知人からマンション管理業界に戻って来ないかというお誘いをいただくことがあります。中高年にとっては本当に有難い話です。

そこで互いに本音の話をするわけですが、そこで気付いたことは、管理組合と管理会社との間でコミュニケーションが全く図れていないという点です。

とある知人の話でショックを受けたのが、マンションの理事長から管理会社へ要望がなされた時に「そこまでやる管理会社はいませんよ」「他の管理会社を検討されたらどうですか!」、昨今ではこれが簡単に言える環境にあるんだなと正直驚いています。

会社に持ち帰り検討させてください」なら理解できますが、いち社員が口にする言葉ではないように思えます。

少し前にマンション管理会社の管理委託料の値上げの実態に関する記事を書きましたが、なんか方向性を完全に見失っている感は拭えません。

管理委託料を仮に値上げしても、結局のところ何も変わらないような気がします。前述の話に例えるなら、「そこまでやる管理会社はいませんよ」、仮にそこでたくさんお金を支払っても「そこまでやりますよ」にはなれないと思います。

ただ単に管理会社が望んでいる利益が確保されるだけに過ぎません。要は根本的な考え方を改めないと何も変わらないということです。

私の管理会社時代に上から目線の社員の多さにびっくりしました。他の記事にも書いていますが、「やってあげている」という感があって、そこに感謝が抜けています。

詳しくはこちらの記事👇

http://courage.wp.xdomain.jp/?p=22236

 

この感謝というのは、口先だけのものではないですよ。心から生まれるものです。

マンション管理会社に働いている知人たちの話を聞いてそのように感じました。

 

一回どん底を経験してみないと本当の意味で顧客の有難さとか、仕事の有難さ、存在意義というのに気付けないと思います。

お客様を大切にする企業には良い人材が集まる、この言葉をよく耳にしますが、企業の考え方というのは本当に大切だと思います。それはマンション管理会社に本当に足りないものです。

仮に管理組合が「立ち上がるのは当事者、前へ進むのも当事者!」、そこを理解し実行に移せば、きっと多くのマンション管理会社は用なしに終わると思います。

マンション管理会社には危機感が足りないんですよね。だから簡単に「他の管理会社を検討されたらどうですか」なんて言葉が出ると思います。

知人を悪く言うのはとても悲しいことですが、知人の発した言葉は、その企業を象徴する言葉に思えます。日頃の社内風土から生じた言葉、だから個人レベルの話ではないように私には思えてやみません。

この言葉を聞いた時は、個人ではなく会社を疑うべきです。

なので、マンション管理会社に依存せずに管理組合は自ら立ち上がることが重要だと思いますし、前に進むためには管理組合自身の行動が必要になると思います。

私の住んでいるマンションでは、20年前にそれを悟り、今日までマンション管理会社に依存しない管理を実行しています。そこで管理会社にお願いすること、自分たちでやるべきことを明確にしています。

そうすることで、管理会社にあまり負担が掛からないから、今のところ値上げなんて言ってこないです(笑)。逆に助かってますって言葉が返ってきます。

他人依存を続けるとそれが当たり前になって、いざという時に全く動けなくなります。それはマンション管理だけではなく他の事にも言えることだと思います。

なので、管理組合には自助努力は欠かせません。

 


 

-マンション管理, 管理組合

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 プロフィール

くるみ

くるみ

著者:kurumi

マンションデべロッパー、デべ系管理会社、建設会社勤務を経て、2004年に管理会社設立。
2017年に業界を離れ、今はフリーランスとして活動しています。
元業界人がマンション管理についてしがらみ抜きでガチで語っているので、是非読んでみてください。

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