4K8Kテレビの普及率
2018年12月に「新4K8K衛星放送」が開始され、早くも1年3ヶ月が過ぎようとしていますが、4K8Kテレビの普及率はかなり伸び悩んでいるような気がします。
政府試算の2020年世帯普及率50%は誤算?
総務省の関連資料の中に「4K(対応)テレビは2020年に約2,700万台が普及し、国内の世帯普及率は50%を超える」、そんな試算がなされていましたが、実際のところどうなのでしょう。そこで新4K8K衛星放送の視聴可能機器がどれだけの世帯にあるのか、私なりに計算してみました。
4K8Kの視聴可能機器の世帯普及率低すぎ!
2019年1月1日の住民基本台帳に基づく国内の世帯数は、58,527,117世帯(データ元:総務省)、2020年1月時点の新4K8K衛星放送の視聴可能機器台数337万台(データ元:一般社団法人放送サービス高度推進協会)になっています。この数値を用いて計算してみると、5.7%の世帯に視聴可能機器があることになります。
この数値はかなり低く感じます。世帯数は1年前のものになりますが、若干変動するにしても1割にも満たない数値です。
今年7月24日に東京五輪が開幕しますが、そこで4K8Kの超高画質で見たいという方も中にはいらっしゃると思いますが、今後どれだけ需要が伸びるのかは未知数です。
4K8Kの視聴可能機器が普及しない理由
インターネットやスマホで事足りる現今において、若者を中心にテレビ離れが進んでいます。それとテレビ放送は無料というこれまでの意識から、新4K・8K衛星放送を視聴するためにお金を掛けることに抵抗を感じる方がいらっしゃると思います。私もそのうちのひとりです。
なので、今の2K放送で十分って方が結構いらっしゃると思いますし、4K8Kテレビの価格はどんどん安くなっているので、逆に買い控えになっている感は否めません。
普及と視聴は別物
マンションなどの集合住宅では、既設の共用設備や放送チャンネルによっては専用のパラボラアンテナやブースター・分配器・壁面端子などの設備を改修する必要があります。
その場合、管理組合総会での合意が必要となり、改修にあたってはかなりハードルが高くなります。そこでせっかく4K8Kテレビを購入したのに見れないなんてことも起こり得ます。
我がマンションでは…
私の住んでいるマンションでは、新4K8K衛星放送について昨年話し合いがもたれました。
結果として、「新4K8K衛星放送を視聴したい方は、マンションに導入しているケーブルテレビ(J:COM)、または光回線(ひかりTV)のサービスを利用してください」「ベランダやバルコニーに個別アンテナの設置は禁止です」、その程度で終わっています。
なので、アンテナなどの共用設備の改修は現段階では講じず、今度需要が増えたときに再度検討することになりました。
今年1月に行ったアンケートでは、新4K8K衛星放送を視聴するためにJ:COMのオプションサービス・ひかりTVに加入されている世帯は5%程度で、これから加入すると回答された方は7%に留まっています。
私はまだ視聴していませんが、我がマンションではJ:COM・ひかりTV以外に、従来の受信設備でBS4Kと民放5局の4K放送が視聴できるようなので、わざわざ別料金を支払ってまで視聴される方は少ないようです。
最初の話し合い
まだ話し合いがなされていない管理組合では、今年の総会で意見・質問などが出ることが想定されます。なので、今期の理事会におかれては、新4K8K衛星放送の視聴に関して、視聴可能かどうかの現状把握、そして管理組合としての方向性を準備しておくことが望まれます。
一般社団法人放送サービス高度化推進協会のホームページで、新4K8K衛星放送の視聴に関して簡単にチェックできる診断ツールがありますので、下にリンクを貼っておきます。
我が家の4Kテレビに纏わる後悔
我が家では4K対応テレビを3年前に購入しましたが、専用チューナーを買わないと見れないテレビなので、買い替えはしばらく見送りです(笑)。どうしても見たいときは、専用チューナーを買います。
今考えれば、2、3年待って4Kテレビを買えば良かったと後悔しています。今では当たり前に4Kチューナー内臓テレビが販売されていますが、3年前に私が購入したチューナー無しの4Kテレビの価格と変わらないから、なんか損した気分になります。
最後に…
新型コロナウィルスの影響で東京五輪の開催延期などのニュースが最近目に付きますが、今年7月24日に開幕できるのか心配です。1日も早く終息し、平安に戻れる日が来ることを切に願います。