管理組合

分譲マンション|名簿の在り方について!

2019年10月23日

 

名簿は既に作成されている

分譲マンションの入居時に提出する書類の中に「組合員に関する届出書」「第三者使用に関する届出書」というものがあります。

マンション毎にそれぞれ名称は異なりますが、そのマンションの管理組合にとっては、誰が所有者で誰が住んでいるのかを把握する上で必要な書類になります。

マンション購入時においては、色んな手続き書類があるから、あまり気にせずに提出しているのが実情かと思います。なので、この段階での提出率は100%です。

そこで管理会社は、これらの書類を基に組合員名簿とか居住者名簿を作成します。既にこの段階で名簿は作成されているんですね。

 

名簿の目的と更新事情

組合員名簿、居住者名簿は、常に最新のものでなければなりません。なぜなら、緊急時の連絡をスムーズに取れるようにすることが目的にあるからです。また、管理組合の通知書面の送付先、管理費、修繕積立金、駐車場使用料などを請求する際にも名簿は必要です。

しかしながら、当初の名簿のまま更新がなされずに古いデータのままになっている感は否めません。特に緊急時の連絡、この目的があるにも関わらず連絡先の更新がなされていないという矛盾がそこにあったりもします。

更新されない理由は、自発的に届け出るシステムになっているからに他なりません。変更が生じた場合に届け出るという認識を持たない、またその旨の声掛けが管理組合からなされない、そこに原因があると思います。

この名簿の作成、更新というのは本来管理組合が行うものです。でも実際には管理会社任せになっている感は否めません。

管理会社が全てやってくれる、それは大間違いです。名簿の作成は行えても、その後の更新については行いません。誰かが言わない限り…

そこを管理組合は知るべきです。



情報所持者は誰なの?

前述の届出書の書式についてですが、管理会社が独自に決めたものです。中には勤務先の記入欄があったり、生年月日(年齢)の記入欄があったりもします。

その良し悪しは抜きにして、全て管理会社の手によって構築された管理システムを何の疑いもなくそれに従っていることに少し違和感を覚えます。(個人的には…)

ここで疑問に感じることは、その情報を何のために入手し、どのように役立てるのか、そして誰がその情報を利用するのか、そこが重要です。

管理会社が届出書を作成し、管理会社がその届出書を受理し、そして名簿を作成し、マンション管理業務を行うために利用しているに過ぎません。そう管理会社のための名簿になっている感は否めません。

 

自分たちの情報なのに自分たちは知らない…

 

管理組合にとって重要な情報にも関わらず、そこには管理組合は存在していないように思えます。私はそこに疑問を抱きかずにはいられません。(勝手ながら…)

 

名簿の公開の是非

マンション内でよく話題に上がるのが名簿の公開の是非についてです。この公開について反対する意見が必ず出ます。私の管理会社時代にどのマンションでも反対意見が出ました。デリケートな事案ですから反対意見も正論だと思います。

ですが、管理組合の理事長すら知らないというのは如何でしょう。これは管理組合の誰一人知らないのと同じことです。

そこでよく言われたのが、理事長は毎年代わるから意味がないという意見です。結局は管理会社に個人情報を預けるという考え方が成立します。

 

緊急時の対応は大丈夫?

マンションの火災などの緊急時などで個人情報は必要になります。管理会社が対応するから大丈夫、果たしてそうでしょうか?

大地震が起きたときに管理会社も被災者になり得ます。そこで迅速な対応を期待できるでしょうか。理事長に連絡先を尋ねても分からない、誰一人知らないでは有事の際に困ります。

理事長が名簿を自宅に置くことにもし抵抗があるのなら、管理員室の鍵付きの棚に保管するなど、有事の際に閲覧できる体制は最低でもとるべきだと思います。

有事の際に管理会社に連絡が取れないことだって考えられますし、現地到着までにかなり時間が掛かることだって。

全て任せっぱなしは危険です。

 

名簿の管理細則の必要性

組合員名簿、居住者名簿に関する管理細則が作成されていないマンションは多いと聞きます。

一方で個人情報保護法の改正を受け、管理組合内で個人情報の在り方について協議し、管理細則を作成しているところがあります。この差はいったい?

ちなみに私の住んでいるマンションは1年越しで管理細則を作成しました。そこで「災害時の住人の安否確認」を個人情報の利用目的に加えました。

2017年5月30日付で管理組合は個人情報取扱事業者となり、知らないでは済まされない紛争の当事者となり得ます。名簿の管理運用、個人情報の取扱い方法について、まだの管理組合は一度協議された方がいいと思います。

管理細則の雛型はネット上にアップされていますので参考になります。

何事も早めと最初の決め事が大切です。

 

 








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