管理組合

管理組合の組織の在り方について考える!続編

2019年12月7日

 

野球界のイチローと言えば、その名を知らない人はいないでしょう。

メジャーリーグで数々の偉業を成し遂げた現役時代の活躍ぶりをみて、きっと多くの日本人は勇気づけられたと思います。

現役引退後にチームリーダーの在り方について、イチローはこのように語っています。

よく言われるんですよ。

特に負けてるチームはリーダーが必要だと。

もちろん、いた方がいいです。

いた方がいいですけど

もっと大事なのは

何かを感じようとする人間がいるかどうかなんですよね。

優秀なリーダーがいても

それを見て何かを感じる人間が周りにいなかったら

何にもならないですよ、チームとして

でもリーダーが「一人」決まった人がいなくても

何かから何かを感じようとする

姿勢がある人間が集まった方が

実は、チームとしては上手く機能すると思います。

 

出典:SMBC日興証券株式会社 「人生100年 イチロー人生すごろく」より一部抜粋 

このチームリーダーの話を聞いて、マンションの管理組合の組織の在り方について、重ねて考えてみました。



重ねて見えたもの…

マンションの管理組合の多くは、リーダーがいないように思えます。輪番制で役員を決めて、その中からくじ引きでリーダー(理事長)を決めています。果たしてそこで決められたリーダーは、自発的に組織を引っ張っていけるのでしょうか。

仮にマンション管理に熱心な理事長がいたとしても、周りが無関心だとすれば、組織は形骸化し、有意義に物事を進めることはできません。

周りが無関心だと、それに付け込んで組織を悪用する人が出てきたりもします。現実を見据えれば、独裁的に組織を支配する理事長が存在したりもします。酷いケースでは、管理組合のお金を勝手に使ったり、立場を利用して業者から賄賂を受け取ったり、接待を受けるケースも見受けられます。

独裁者というのは本当に質が悪いです。その人に逆らえば威圧的な態度に出ます。それを見て誰もが口を閉ざします。周りが無関心だとそのようなことが起り得ます。

リーダー不在の中で管理組合が成り立っているから不思議に感じます。その背景には、マンション管理について少なからず関心を持たれた方がいて、その人たちが総会に集まり、その下支えによって管理組合が機能し存続できているように思えます。

イチローのチームリーダーの話を聞いて、個人的にそんな風に感じました。

管理組合の組織の在り方について、何か考えるきっかけになれば幸いです。

 

<関連記事>

▶ 管理組合の組織の在り方について考える!

 


-管理組合

執筆者:

関連記事

マンション管理組合|不在組合員の協力金について考える!

    不在組合員の(非居住の組合員)の協力金とは、管理組合役員(負担)を免除する代わりにその対価として支払う費用のことを指しますが、最高裁の判例では、その必要性と合理的な範囲内の …

管理組合が変わらない限り、何も変わらない!

    マンションに50世帯が住んでいれば、そこには50通りの考え方がある。また、その世帯に家族がいれば、家族の人数分の考え方がある。   マンション管理の難しさは、この …

分譲マンション|管理組合という組織を理解しておこう!

  マンションの初代理事長に就任された方から、マンション管理に関する相談を受けた。話を聞く中で、この理事長はひとつ大きな間違いをされていた。 管理組合=管理会社 管理組合のことを管理会社だと …

管理組合の会計年度(決算月)は変更できる!

  マンション管理組合は企業と同じ3月決算(会計年度:4月から翌年3月)が多い。一般的には会計年度終了後、2か月または3か月以内に通常総会が開催されるから、毎年5月、6月に通常総会が集中する …

マンション管理|立ち上がるのは当事者、前へ進むのも当事者!

  このブログサイト「間違いだらけのマンション管理」は、2017年4月に立上げ、早いもので3年の月日が経ちました。 このサイトに訪れて頂いた皆さんに、分譲マンションの管理の在り方について少し …




 プロフィール

くるみ

くるみ

著者:kurumi

マンションデべロッパー、デべ系管理会社、建設会社勤務を経て、2004年に管理会社設立。
2017年に業界を離れ、今はフリーランスとして活動しています。
元業界人がマンション管理についてしがらみ抜きでガチで語っているので、是非読んでみてください。

 ブログ内検索
 カテゴリー