野球界のイチローと言えば、その名を知らない人はいないでしょう。
メジャーリーグで数々の偉業を成し遂げた現役時代の活躍ぶりをみて、きっと多くの日本人は勇気づけられたと思います。
現役引退後にチームリーダーの在り方について、イチローはこのように語っています。
よく言われるんですよ。
特に負けてるチームはリーダーが必要だと。
もちろん、いた方がいいです。
いた方がいいですけど
もっと大事なのは
何かを感じようとする人間がいるかどうかなんですよね。
優秀なリーダーがいても
それを見て何かを感じる人間が周りにいなかったら
何にもならないですよ、チームとして
でもリーダーが「一人」決まった人がいなくても
何かから何かを感じようとする
姿勢がある人間が集まった方が
実は、チームとしては上手く機能すると思います。
出典:SMBC日興証券株式会社 「人生100年 イチロー人生すごろく」より一部抜粋
このチームリーダーの話を聞いて、マンションの管理組合の組織の在り方について、重ねて考えてみました。
重ねて見えたもの…
マンションの管理組合の多くは、リーダーがいないように思えます。輪番制で役員を決めて、その中からくじ引きでリーダー(理事長)を決めています。果たしてそこで決められたリーダーは、自発的に組織を引っ張っていけるのでしょうか。
仮にマンション管理に熱心な理事長がいたとしても、周りが無関心だとすれば、組織は形骸化し、有意義に物事を進めることはできません。
周りが無関心だと、それに付け込んで組織を悪用する人が出てきたりもします。現実を見据えれば、独裁的に組織を支配する理事長が存在したりもします。酷いケースでは、管理組合のお金を勝手に使ったり、立場を利用して業者から賄賂を受け取ったり、接待を受けるケースも見受けられます。
独裁者というのは本当に質が悪いです。その人に逆らえば威圧的な態度に出ます。それを見て誰もが口を閉ざします。周りが無関心だとそのようなことが起り得ます。
リーダー不在の中で管理組合が成り立っているから不思議に感じます。その背景には、マンション管理について少なからず関心を持たれた方がいて、その人たちが総会に集まり、その下支えによって管理組合が機能し存続できているように思えます。
イチローのチームリーダーの話を聞いて、個人的にそんな風に感じました。
管理組合の組織の在り方について、何か考えるきっかけになれば幸いです。
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