自治会

管理組合と自治会の違いについて

2021年2月27日

 

管理組合と自治会の違いは大きく4つあります。

 

1⃣ 当事者の違い

管理組合は、そのマンションの所有者で構成される組織、一方の自治会は、その地域の住民等で構成される組織である。

2⃣ 目的の違い

管理組合は、そのマンションの維持管理を目的とする組織、一方の自治会は、その地域に居住する住民同士の互いの親睦を図り、地域生活の向上を目的とする組織である。

3⃣ 法的な拘束力の違い

管理組合は、区分所有法(法律)で定められた組織であり、当然に法的な拘束力がある。一方の自治会は法律によって定められた組織ではなく、任意で作られた組織である。なので自治会は法的な拘束力を持たない。

4⃣ 加入意思の違い

管理組合の加入は、マンションの所有者になれば当然にその構成員になる。なので、所有者である限り脱会することはできない。一方の自治会は任意加入となり、脱会も任意である。



管理組合と自治会の違いは、前述のように異なりますが、マンション管理の実務において、混同された考え方を持たれたり、実際にそうした管理が行われていたりもします。

 

例えば、管理費と一緒に自治会費を口座振替を利用して徴収するケースがありますが、加入組織が違いますので、自治会費は、自治会関係者が一軒一軒居住者宅を訪ねて回り、自治会費を集金するのが道理ではないでしょうか。

 

しかしながら、マンションなどの集合住宅の場合、世帯数が多いから大変な作業になります。そこで便宜上、都合が良いからという理由で管理費と併せて徴収しているに過ぎません。

 

賃借人の場合、自治会費のみを口座振替で徴収しているマンションもありますが、その場合、口座振替手数料が掛かります。1件100円程度、これを毎月徴収するとしたら年間1,200円程掛かります。

 

この手数料って、よく調べてみると管理組合が負担していたりもします。委託先の管理会社によっては、管理費等の口座振替手数料を管理委託料の中に含めているケースも考えられますが、一見すると管理会社の負担だから特段問題がないように思えますが、管理組合が間接的に支払っていることに変わりはありません。

 

自治会に掛かる経費を管理費から支出している、そこに問題があります。

 

こんなマンションも存在します。毎月支払う管理費の中に自治会費が含まれているケースです。そもそも管理費というのは、日常的なマンションの管理を行うためにマンションの区分所有者が負担している費用なので、使途として矛盾しています。

 

自治会に関係する議題を管理組合の総会に上程する、これも矛盾してますよね。自治会役員の承認とか理事会役員と兼任、自治会費の料金設定など、これらは自治会の決め事であって、管理組合にとって関係のない話になります。

 

そこで、関係ないって話をすると、そこに住んでいるんだから関係なくはないって反論される方がいらっしゃいますが、そこに住んでいない区分所有者にとっては関係のない話ですし、仮に関係があるとすればそこに住んでいる賃借人を含めた占有者です。

 

なので、全てが便宜上で処理されています。

 

管理組合によっては、定期総会終了後に引き続き自治会の集会を開催するところもあります。完全に区分しているので、これが実務として正しいやり方だと思います。

 

細かく追及すれば、管理組合と自治会に関わる混同とか矛盾というのは存在しますので、この違いについては、揉めないためにも事前に知っておくべきだと思います。

 

<判例>

▶ 自治会費等請求事件/最高裁判例(2005年4月26日)

 








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