マンション管理組合の管理運営は、国の政治とよく似たところがあります。
それは、生活する上で必要なことだと分かっていても、あまり関心を持たないという点です。
無関心さの理由のひとつに、物事の取決めの難しさがあります。
戸建住宅であれば、その所有者は自分の好きなように管理が行えますが、分譲マンションの場合ですとそうはいきません。物事の取決めは「多数決の原理」が採用されていますので、自分の意見が通らないことはよくあります。
だから、他人任せ、無関心を生んでしまいます。
国の政治も全く同じことが言えます。
他人任せは権力者を生む
自分の意見が通らない、面倒くさい、そんな理由で他人任せにしておくと、良からぬ結果を招きます。
他人任せは、少数派の偏った意見を生み、それが恰も正しい選択としてまかり通ります。これが続くと権力者が生まれ、周りはその権力者に逆らえず、独裁的な意見がまかり通ることになります。
他人任せというのは、結局は不満を生むことになるのです。
独裁者がいれば国は滅びる、そんな言葉通りの管理組合になっては困りますよね。
参加者が少ない総会・理事会
分譲マンションには理事会という役員で構成された組織と、所有者全員で構成された管理組合という組織があります。
所有者全員の話し合いの場が総会になります。その総会に参加している所有者は毎回同じメンバーになっているマンションが実情として多く存在します。
総会の参加者が少ないマンションは、管理組合の運営とかマンションのことを理解されていない方が多く、数少ない出席者の意見で物事が決められるため、それに不満を抱かれる方が多いという矛盾がそこにあります。
そうなると、参加者にも不満の声が上がり悪循環に陥ります。
多くの管理組合が形骸化している理由はそこにあって、結局のところ、他人任せが管理会社任せと化し、この管理会社が物事の決定に際して大きく影響を及ぼすことになります。
そっちの方が管理組合にとって、最悪な結果を招くことは言うまでもありません。
管理組合の理事に就任されたら、総会の出席者をいかに増やしていくか、これが課題になります。
しかしながら、この理事会ですら出席者が少ないのが実情として多々窺えます。
なので、総会、理事会の開催にあたっては出席者が多く集まる日を設定する、これは前述の課題の解決策になります。例えば、地域の行事(運動会など)と重ならない日を選んだり、事前にアンケートを取って、出席者が多く集まる曜日や時間を選ぶことも対策になると思います。
管理会社が総会や理事会の開催日を決める権限は一切ありません。ですが管理会社がスケジュール管理を自分たちの都合で行うという実情がそこに存在したりもします。
管理会社にとって、総会や理事会の出席者が少ないのは好ましいことです。なぜなら、会合は早く終わるし、自分たちのペースで物事を進められるからです。
なので、管理会社ではなく理事長そして理事会が総会などの日程を決めることが大切ですし、会合の舵取りを管理組合自身が行うことが大切です。
👆 総会や理事会が管理会社主導、こんな光景になっていませんか。
管理会社主導の総会、理事会では、良いマンション管理など行えませんし、所有者の意見が反映されない総会、理事会など何の意義も持ちません。
自分たちのマンションは自分たちで話し合って決める、これを行うための組織が管理組合であって、総会という場が与えられています。
出席者を多く集めることが管理組合を良くすることに繋がる、このことを意識する必要があります。