管理組合

管理組合が変わらない限り、何も変わらない!

2018年2月11日

 

マンションに50世帯が住んでいれば、そこには50通りの考え方がある。また、その世帯に家族がいれば、家族の人数分の考え方がある。

マンション管理の難しさは、この考え方の違いにある。

物事を決める上で当然そこには、賛成者もいらっしゃれば、反対者もいらっしゃる。また、賛成や反対の理由もそれぞれに異なったりもする。

これは、私が管理会社時代に実務を通じて知り得たことなのだが、人間だから色んな意見があって当然だと思う。

自分の意見に賛同してくれる人に対しては、信用したり、親しくなったり、逆に異論を唱える人に対しては、その逆のことが言えたりもする。

それが仕事であれば、同じ会社の職場で働く者同士、好き嫌いがあっても協調性というものが求められるから、そのような感情はタブーとされる。その感情を拭えるのは、仕事に対する使命感とか、お金を稼ぐであったりとか、家族を養うとか、色んなものがそこにあって、私的感情をコントロールしている。

これをマンションの管理組合に置き換えるとどうだろう。マンションに住むこと、所有することが私的なことだと本人がそのように感じれば、周りに気を使う必要もないだろうし、言いたいことを口にすることができる。

私はプライベートであっても家内には口答えできない…(笑)。

だが、マンションの所有者は、住人としての立場だけではなく、組合員(組織人)としての立場の双方を持っているから、仮に住人としての立場を「私」、組合員の立場を「公」にした場合、公私を区別する必要があるのではないだろうか。

組合員の立場で考えれば、プライベートの延長線上というわけにはいかないだろうし、そこには仕事と同じように私的感情のコントロールが必要になったりもするだろう。



管理組合という組織には、マンションの共有物を管理するという目的がそこにあって、これが皆さんの共通認識のひとつと言えるのだが、普段生活する中で意識することはないだろう。

会社組織とは違い、指揮者や指導者がいるわけではないし、皆さんが横並びという立場でその目的を遂行していかなければならない。それが実情ではないだろうか。

理事長を率いる理事会も輪番での当番という感覚に陥りやすいし、そこに自分たちの意思を持たなければ、いわゆる組織の形骸化が待ち受けている。

本来なら、前述の指揮者や指導者という役割を理事会が担うのだが、理想と現実は違っていたりもする。実情としてその役割を十分理解されていない感は否めない。

管理組合、理事会という組織を機能させるには、管理組合の存在意義、理事会の存在意義を知ることが必要である。各自が主体性を持たなければ組織を機能させることはできない。仮に第三者の力をもってしても、当事者にその意思がなければ変わることはない。

「管理組合とは」「理事会とは」、自発的にその必要性を理解しなければ、それぞれが本当の意味で機能しなくなる。

自分たちの意思を持たなければ、第三者の意見に左右されることになり、行き着く先は自分たちのマンションという感覚が失われることになる。それでは賃貸マンションと何ら変わりはない。これは、自分たちの大切な財産を他人が勝手に支配することを意味する。

マンションの管理会社は前述の指揮者や指導者ではない。というかその立場にはなれないし、なってはならない。管理会社に支配されたマンションは、きっと最後に後悔を生むことになるだろう。元業界人だから、このことははっきりと言える。

マンション管理士もまた、適切な助言は行えたとしても物事を決める権限はない。意思決定は管理組合にあって、第三者が決めるべきことではない。

このブログで何度も書いていることだが、マンション管理に興味を持つ、問題意識を持つ、そして色んなことを知る。これが物事の始まりのきっかけになると思う。

 








-管理組合

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