輪番制を採用しているマンションでは、持ち回りで役員が回ってくる。役員の任期は1年もしくは2年が一般的であるのだが、そこで開催される理事会の開催頻度は、それぞれのマンションで異なる。
年1回しか開催しないマンションもあれば、毎月定期に理事会を開催するマンションもある。この理事会の開催頻度というのは、マンション管理の良し悪しに大きく影響してくると思う。
それは、私が管理会社時代にそれぞれのマンションを見て気付いたことでもある。
マンションについて話し合う、それが理事会になるのだが、この話し合いというのは、問題解決を行うために必要不可欠なものであり、マンション管理について色々と学べる機会になる。そして、理事メンバー同士のコミュニケーションを育む機会になる。
理事会の開催は誰がいつ召集しているのだろう。多くのマンションでは、管理会社の発意によって召集されているのではないだろうか。
もしそうだとすれば、管理会社が必要と感じたときにしか開催されないことになる。これが慣習化されると管理会社によってコントロールされた理事会と化す。
その必要か否かの判断は、管理会社の都合によってそれが決まるということだ。もし不慣れなフロント担当者であれば、理事会は全く開かず、通常総会まですっぽかし、嘘だろうと思うことが現実に起きている。
フロント担当者の個人の裁量によって、マンションのあり方が決まる。それってマンション所有者が望んでいることではないと思う。
だが現実には、このような理事会運営が行われている感は否めない。
自発的な理事会
理事に始めて就任された方は、「何をしたらいいのか分からない」。誰でも最初はこの気持ちを抱くと思う。私も最初は知らないことが多すぎて不安だらけだった。
だから管理会社に依存してしまう。それはごく自然なことだと思う。身近にいる有識者に頼るしかない。
私の場合、その管理会社が頼りにならなかったから苦労した(笑)。(詳しくはこちら)
逆にその不安を解消してくれたのが、理事メンバーの皆さんが集まる理事会であった。皆さんが集まると、色んな話が聞けるし、マンション内で起きている問題などを知り得る。そして、マンション管理に自然に興味を持つようになる。
最初は、筋違いな意見などが飛び交ったりもするだろうが、マンションの話し合いに遠慮などはいらない。総会と違って本音で話せるのが理事会だと思う。ただし、いくら本音であっても誹謗中傷や逆に自分が言われたら不快に感じる話はタブーとなる。
理事長から「次の理事会はいつにしましょうか」、そんな自発的な理事会がもし開催できるとすれば、マンションはもっと良い方向に進んでいくのではないだろうか。