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マンション管理

理事長の経験を通じて学び得たこと

2017年9月14日

 

分譲マンションの管理は難しい、これが正直な感想である。

戸建住宅や賃貸マンションであればオーナーがひとりしかいないから、住宅の管理を全て独断で行うことができる。他人から干渉されることもなく、他人に気を遣う必要もない。

分譲マンションの場合だと、複数のオーナーがいるから本当に大変だ。独断では行えないし、他人から干渉されたり、他人に気を遣うことが多い。

やっぱり戸建住宅の方を買えば良かった、新築マンションを購入して5年くらいはそのように感じていた。

私が住むマンションは、当初に色んな問題がありすぎて大変だった。1期目の途中に理事長に就任し、引き続き3期まで理事長を引き受けた。当初3年間、マンション管理の改革を行ったのだが、自発的にそれを行ったわけではない。

最初の設立総会のときに、ひとりの住人からマンションの管理に関する様々な意見が出た。総会に参加された多くの住人がそれに感化された。

総会に出席した管理会社のフロント担当者とその上席者は、理のある意見に圧倒されタジタジとなり、見るも無残な揉めに揉めた総会になった。

その住人は大手管理会社の幹部社員なのだが、私がマンションデべロッパーにいることをなぜか知っていた。後で当人から聞いたのだがこのマンションを販売された営業マンから私のことを聞いたらしい。今思えば間違いなく個人情報の漏洩になろう(笑)。

どうでもいい話になって申し訳ない。

そして後日開催された臨時総会で1期目の副理事長に就任することになった。言い出しっぺであるその住人が理事長に就任した。

その住人は期中に転勤になり、結局私が1期目の残りと2期3期の理事長に就任する破目になった。当時はマンションデべロッパーにいたからマンション管理についてペーパー程度の知識しか持っていない。

私はこの3年間で色んなことを学んだ。それはマンション業界人としての学びではなく、マンションのひとりの所有者としての学びである。

この経験により、その後、マンションを作る仕事から、建物を管理する仕事へ転身した。



前書きがとても長くなってしまったが、マンション管理の問題意識というのは、自発的にそれを意識しないとまるで他人事のように思えてしまうものだ。

最初の頃は、問題意識というのは持てなかったし、マンション管理に興味など無かった。管理会社が全て行うものだと思っていた。

面倒だからプロにお任せ的な発想である。

ところが管理会社と住人との間に大きな垣根があることに気付く。管理会社は住人(所有者)の目線で仕事はしない。それに自分達のことしか考えていない。トラブルでも解決優先という考え方ではなく、いかに責任回避するか、感覚のズレがとても大きい。

これではマンションは良くなるどころか悪くなる一方だと感じた。面倒な理事長を引き受けたのも、そこに悪態退治、自ら改革という使命を感じたからだ。

毎期の予算は自分達の都合で作成し、無知な管理組合であることを承知で好き勝手に管理を行う。収入の大半が支出で消え、貯めるべきはずの修繕積立金が勝手に管理の経費に予算計上されていた。

エレベーターの保守点検は3ヶ月無償なのに初月から料金が徴収されていた。管理会社が元請けだとこのようなことが起きる。

管理規約は他のマンションの使い回しで内容が矛盾だらけ。マンション名が違う議案書が配付され、総会時にこちらが指摘してようやく気付く始末。マンション名が違うのは、甚だ失礼極まりない。

管理会社の社用車を契約区画に勝手に止める。しかも契約者である住人の承諾無しに勝手に長時間駐車していた。住人には号室が表示されたプレートを渡し、来客用駐車場の使用時に外から分かる場所に置くように徹底させているが、自らの車両には名刺すら置かない。

漏水事故も親会社であるデべロッパーに気を遣ってか、原因究明まで2ヶ月掛る始末。結局は建物に欠陥が見つかった。他にも色んな不具合があったのだが、とにかく対応が遅い。

管理員は業務時間に新聞は読むし、全館禁煙にも関わらず共用部分で喫煙するし、照明のチェックで全灯させるのはいいが、点けたままそれに気付かず帰る始末。

他にも書きたいことは沢山あるのだが、これ以上書くと我がマンションの住人さんから叱責されるのでこの辺で止めておく。

色んなことがありすぎて、入居開始の半年後に開催された設立総会で住人の不満が一挙に爆発したのだ。

その後の火消しの役割を担ったが、言い出しっぺは途中で居なくなるし、学ぶことが多すぎて大変だった。そして決め事でも色んな意見が多過ぎて合意形成の難しさを知った。

住人(所有者)の共通の利益、これを常に考えねばならない。本当に気を遣うことが多すぎて苦労が絶えない。

我がマンションは、落ち着くまで5年の月日が掛かった。

20年経った今では苦労を感じることが少ない。それは管理組合内で気楽に何でも話せる環境があるからだ。これも良いコミュニケーションの典型だといえる。

当初に色んな問題を整理し解決できたから、今では優良マンションだと自負している。これは住人の多くがそのように感じていると思う。

 


 



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