マンションの共用部分の鍵、総会・理事会の議案書・議事録・名簿などの資料、管理に関する契約書、竣工図書、そして備品類、これらは全て管理組合の大切な財産であり、管理を行う上で必要なものとなる。
これらは、日々使用されたり、貸し出しが生じるため、紛失を防ぐためには定期にチェックすることが望まれる。
管理会社に任せているのが実情として多々見受けられるが、私が管理会社時代に紛失した事例をたくさん知っているから、管理会社任せは危険であると苦言を呈する。
管理会社が預かっているのはひとつのマンションの書類や鍵だけではない。複数のマンションの私物を事務所内で保管している。フロント担当者が途中で退職したり、人事の入れ替わりなどで紛失の要因というのは多々存在する。
過信は禁物である。
なので、管理組合自身で大切な財産を定期にチェックすることが望まれる。
鍵リスト、備品台帳、保管先リストといった書類は管理組合毎に整備されていると思うが、ただ作っているだけでは意味はない。その中身のチェックが必要になる。
私が建設会社時代の話になるが、大規模修繕の際に竣工図書が見当たらない、そんなマンションも実在した。竣工図書は建物修繕を行う上で必須なものとなる。
誰が保管しているのか、どこに保管しているのか、その物が紛失していないか、このチェックの管理体制というのは、個々の管理組合で考えるべきことだと思う。