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マンション管理

マンション管理の予防保全と事後保全について

2019年8月5日

 

マンション管理に「維持保全」という言葉がありますが、マンションの安全性を維持する、そんな意味で用いられています。更に維持保全には「予防保全」「事後保全」の2つの考え方が存在します。

予防保全とは、建物や設備の不具合を未然に防ぐという目的を持ち、例えば、定期に行われる建物点検や設備の保守点検、大規模修繕などが挙げられます。

一方の事後保全とは、設備の故障とか、何かの事象が起きてから対処する保全のことを指します。いわゆる「場当たり保全」です。

どちらが良いのかは言うまでもありませんが、マンション管理の実情として多々見受けられるのは、予防保全よりむしろ事後保全の方です。

お金と労力を掛けてマンション管理は行われます。しかしながら、維持保全の考え方を履き違えると無駄に消費したり、生活に支障を来たす結果を招きます。

マンションの建物・設備のチェックは、委託先の管理会社が行っています。自主管理の場合は、管理組合関係者もしくは委託先の設備業者になると思いますが、不具合の前兆があれば点検報告書にその旨が記載されます。建物、設備の保守点検とか3年毎に行う特殊建築物定期調査の場合も同じです。

これにより、多くの不具合は未然に防げます。こういった点検は予防保全の一環として実施されています。

定期に行う大規模修繕、これも建物の保全には必要不可欠です。外壁に浮きがあれば落下する前に補修(是正)しますし、建物や設備を延命するために行われます。

予防保全の必要性は理解できても、予算の確保の難しさや合意形成の難しさなどにより事後保全になっている感は否めません。



予防保全は建物・設備だけではない

予防保全が必要なのは、建物・設備だけではありません。管理組合の財産管理、マンションの防犯や防災、管理組合の運営、日々の生活にも言えます。

事後の対応に苦慮する、これがマンション管理には多々存在します。例えば、マンションにおけるペット問題、騒音問題、迷惑駐車の問題、駐車区画の選定に関わる問題、理事会運営に関する問題、隣人とのトラブル、専有部分の住居以外の使用など、一度問題が生じれば解決に時間と労力を費やします。

これらは事後では本当に苦慮する事案です。なぜなら、そこには同じ住人という立場の当事者がいるから気苦労がそこにあったり、価値観の違いや利害関係がそこにあったり、解決する上で難壁が多いからです。

当事者がいる中での話し合いは億劫ですし、解決にあたってルール(規約)を設定するにしても、利害があると揉めたり事を進める上で躊躇します。

だったら事が起きる前にルールを決めれば良い、この考え方を持つことが大切ではないでしょうか。これは予防保全という考え方になり得ますよね。

しかしながら、事が起きる前にアクションを起こせる管理組合なんてそうはいません。誰かがそれを提案しない限り事は進まないし、そこには助言する者が必要になります。

マンションの多くは、国土交通省が公表しているマンション標準管理規約を規範に独自の管理規約が作成されていますが、それは完全ではありません。不完全だから国土交通省は管理規約の作成時に必要とされるコメントを追記しています。

このコメントに書かれていることが、最初に作られる管理規約に十分反映されていません。だから問題が起きたときに何かと苦慮します。

マンション毎に考え方が異なるから、実情に応じて後で改定すれば良い、この考え方は正しいように思えますが、実情として追加のルール設定は容易ではありませんし、特に前述の事が起きてからではもっと難しくなります。

実情に応じて後で、この発想は事後保全だと言えます。そこにも事後保全は潜んでいます。

問題を予知できるものは事前にルールを作るという発想が必要になります。これを提案するのが身近にいる管理会社の役割だと思いますが、果たして積極的に提案している管理会社はいるのでしょうか?

最初の雛型規約を作って「はいおしまい」になっている感は否めません。

東京のマンション管理士事務所の方が書かれたこの記事を紹介します。とても勉強になる記事です。

 

 




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