マンションに関して何か困ったとき、マンションの住人の中に相談できる相手はいらっしゃるだろうか。
多くの方は、マンションの管理会社(マンション管理人)を頼っているに違いない。
身近にいて遠い存在…
それが管理組合であり、理事会であり、そのマンションに暮らしている住人たちである。
私の管理会社時代に多くの住人から色んな相談を受けた。相談内容によっては、管理組合の責任者である理事長に報告する。そこで理事長に報告すると「私に言われても分からないから、対応はお任せします」、この返答がとても多かった。
私は過去に理事長を経験しているから、「聞かれても分からない」という気持ちは理解できるし、マンション管理会社に頼る気持ちも分かる。他に誰も相談する人がいないのなら、マンション管理会社を頼るしかない。
私の場合、理事会のメンバーが相談に乗ってくれたから、自分ひとりで悩むことは少なかった。同志がいるというのは本当に心強い。それを理事長時代に身をもって知ることができた。
これが総会になると、多くの住人たちとふれ合うことができる。そこから色んな意見が聞けて、自分が気付かなかったことを色々と学べる。
私が理事長に就任して学んだこと…
それは、理事会や住人の皆さんは良き相談者であること。
たとえマンション管理を知らない者同士でも、「マンションを良くしていこう」「問題を解決していこう」、こうした気持ちを互いに持つことができれば、そこで知恵を出し合い、物事は良い方向へと進む。
理事会で検討した内容でもそれが適切なのか不安が残る。だから、皆が集まる総会というで場で色んな意見を聞き、修正しながら物事が決まっていく。
住人もまた、互いに同じ志を分かち合える良き相談者であり、心強き仲間たちである。
だから、互いに意見を押し付け合ってはいけない。互いの意見に耳を傾けることが大切だと思う。
本当に頼りになるのは身近な人たち…
いつしかそれに気付くときがくるだろう。