語り

管理会社がいるから本音で話せない?

2019年11月5日

 

マンションの総会、理事会に管理会社が同席する、それが当たり前になっていますよね。

呼んでもないのに同席する(笑)。

 

管理会社がいると本音の話し合いができない、特に管理会社に関係する事案ではそんな空気に包まれます。管理会社変更の話し合いともなれば、当事者がいると正直困ります。

私の住んでいるマンションでは、管理会社変更を含めたマンション管理の見直しを行った際に、管理会社不在の理事会を20回以上開催しています。(当時、理事長だったので資料作成などの準備が大変でしたが…)

教科書もない、今みたいにネット情報や助言者たるマンション管理士もいない時代でしたので、話し合いは正直大変でした。ですが今思えばそれなりに何とかなるものですね(笑)。

そこには「管理会社という間違った教科書」があったから、それを正すことで改善できましたから。



管理会社が同席しない理事会、総会は、意外と皆さん本音の意見を交わされます。気を遣う相手がいないから、マンション管理の問題点が次々と出され、「実は私もそう思った」「やっぱりそれっておかしいでしょう」「みなさん同じこと考えていたんですね」、そんな会話になったりもします。

自主管理されているマンションでは、総会、理事会資料は全て自分たちで作ります。議事の進行、そして議事の記録も自分たちで行います。なので管理会社がいなくてもそれが普通なんですよね。

逆に管理会社に委託しているマンションでは、総会、理事会資料は全て管理会社が作り、議事の進行、そして議事の記録も管理会社が行ってくれます。自分たちは何もしなくていいからそれに慣れてしまい、結局は自力では何もできなくなります。

 

 

管理会社に任せても、管理組合の運営業務の基本さえ知っておけば、いざという時に自力でやることができます。それって大切なことだと思います。

知らないで委託するのと、知ってて委託するのとでは大違いです。

その基本さえ押さえておけば、いざという時に自分たちだけで、本音の理事会、総会を開催することができます。

それに今の時代はマンション管理士の先生方がいらっしゃいます。そこで色んな相談に乗ってくれます。昔、苦労したことを考えたら、本当に良い時代になったとつくづく感じます。

マンション管理について、参考になる本もたくさん出版されていますし、ネットで知りたい情報を得ることもできます。

私が思うにマンション管理の基本というのは、自分達のマンションについて真剣に考え、その取り組む姿勢のことかなって感じます。

管理会社が同席しない会合、やってみたら意外と本音が出るかも知れません…

 


 

-語り

執筆者:

関連記事

日本政府と専門家、管理組合と専門家の関係は似ていると思う。

  今回の新型コロナウイルス感染症対策において、安倍首相をはじめ政府関係者の方たちが口にした言葉の中で、特に印象深かったのが「専門家の意見を参考に…」。 そこで専門家たちの存在意 …

マンションの廃墟、これからどう向き合う!

  国土交通省の公表データによると、築40年超の分譲マンションは2018年末時点で、全国に約81万戸あり、全体の約1割を占めています。20年後には4.5倍の約367万戸に膨らむと推計されてい …

本音で語れるマンション管理のパートナー!

  パートナーとは共同で仕事をする相手のことを指す。 同じ目的(目標)に向かって互いに協力し合う、とても素敵なことだと思う。 管理組合にとってのパートナーって誰だろう。 そのマンションの所有 …

きれい事だと言われても、それでも伝えたいことがある!

  私がマンション管理会社時代に、色んな方と出会い、色んな経験をさせてもらった。   ときには感動し、涙を流したこともある。   ときには怒られ、くじけそうになったことも …

自分の子供から学んだこと!

  自分はダメ人間… 自分なんて価値がない… そのように思っている自尊感情(自己肯定感)の低い子供が年々増えていると聞きます。 成長過程の子供に対して「そんなことをし …




 プロフィール

くるみ

くるみ

著者:kurumi

マンションデべロッパー、デべ系管理会社、建設会社勤務を経て、2004年に管理会社設立。
2017年に業界を離れ、今はフリーランスとして活動しています。
元業界人がマンション管理についてしがらみ抜きでガチで語っているので、是非読んでみてください。

 ブログ内検索
 カテゴリー