マンションも人と同じで年を重ねるごとにあちこちに不具合が生じ、マンションであれば修繕、人であれば治療を要します。
一戸建てなら自分の判断で修繕を行えますが、分譲マンションの場合は、勝手に行うことはできないから、その修繕を誰が行い、誰が負担するのか困ることがよくあります。
例えば、網戸の網の張替えとか、扉枠に設けられている戸車の交換とか、窓ガラス、インターホン、集合郵便受けや玄関扉に設置している錠前などの修理や取替えなど、勝手に交換して良いのかな?なんて悩むこともあるでしょう。
そこで、滅多に読まない管理規約をどこに置いたのか忘れて、探すのに必死なんて方もいらっしゃるかも知れませんが、ようやく見つけた管理規約を読んでみると全く記載がなかったり、曖昧な表現になっていたり、判断がつかない場合、きっと多くの方は、マンションの管理員さんに確認したり、管理会社に連絡を入れたりしていると思います。
管理員さんや管理会社の担当者もまた、管理規約とか過去の色んな資料を調べてあたふたしている光景が目に浮かびますね(笑)。
マンションの修繕の負担先について、管理規約に明記されていないと場当たり的に物事が決められたり、人によっては自己負担、人によっては管理組合負担という結果を招き、それが発覚すると必ずトラブルを招きます。
それに時間が掛かります。早く修理したいのに回答がなかなか得られずイライラすることもあるでしょう。
なので、早めに修繕負担区分を設けることが望まれますし、設備などの項目を細部まで捉えることで、前述の問い合わせとか相談があった際に、容易に判断することができます。
建物が古くなってくると、修繕は確実に増えますから、どっちつかずの場合、修繕がスムーズに行えずに、状況によっては生活に支障を来すことも出てきます。
全体で修繕するもの、個別で修繕するもの、取替えは管理組合で行い、修理は自費でなんて、色んな取決め方法がありますが、ひとつずつ整理してみると意外と答えは出てきますよ。
マンション管理には公平さが求められますが、不公平さを生じさせない、この考え方って管理組合の運営を行う上で一番大切なことだと感じます。