大規模修繕

大規模修繕に関わる3つの保険

2017年10月1日

 

マンションの大規模修繕に関わる保険は大きく3つある。

1.大規模修繕工事瑕疵保険
2.工事保険
3.傷害保険

いずれも大規模修繕を行う上で、管理組合が知るべき保険である。今回、その中のひとつ、大規模修繕工事瑕疵保険について語りたい。

 

 

大規模修繕工事瑕疵保険

大規模修繕工事にはアフター保証が付いている。工事完了後にその工事に起因する不具合が発覚した場合、無償で施工会社が対応する。これがアフター保証である。

このアフター(手直し)は、施工会社側にとって相応のコストが掛かる。施工会社の中には、工事完了後にアフターがなされていないケースも見受けられる。

えっ?て思われるかも知れないが、色んな理由、言い訳などの御託を並べてやらない施工会社も存在する。

施工会社がやらない理由は、手直しを行うだけの資力がない、破綻寸前、これに尽きる。

これまで多くの建設会社が倒産してきた。2020年以降、不動産業界、建設業界の大不況再来という予測が飛び交う中で、建設会社の倒産リスクが高まることは否めない。

管理組合として、これらのリスクを補う必要がある。このリスクをカバーしてくれる保険、それが大規模修繕工事瑕疵保険である。

 

大規模修繕工事瑕疵保険の3つのメリット

メリット①

国土交通大臣指定の住宅瑕疵担保責任保険法人の検査員(一級建築士)による「工事前の事前検査」、「工事完了後の検査」が実施される。

メリット②

工事完了後に瑕疵が発覚した場合、施工会社の言うがままではなく、検査員が瑕疵修補内容について、工事会社と技術的な事などを話してくれる。

メリット③

工事後に瑕疵が発覚した際、施工会社が倒産をしていても、大規模修繕工事瑕疵保険より保険金が管理組合に直接支払われる。

補足として、保険期間は工事完了日から原則5年間になる(希望により10年に延長できる工事もある)。また、保険料は工事請負金額の約0.5%程度で、この保険は施工会社が加入する。

※国土交通大臣指定の住宅瑕疵担保責任保険法人(株式会社住宅あんしん保証)のホームページ一部引用



大規模修繕工事瑕疵保険は、施工会社が加入する保険である。だがしかし、入札条件に入れておかないと施工会社は積極的にこの保険に加入はしない。なぜなら、第三者による検査を嫌うからだ。

施工会社が加入するにしても、間接的に管理組合が負担することに変わりはない。工事費用の中にこの保険料(経費)が含まれているからだ。

1億円の大規模修繕工事の場合、保険料は50万円程度である。保証期間延長などの特約を入れると保険料はこれより高くはなる。

倒産リスクを補う保証と考えれば、決して高額なコストではなかろう。数%の工事値引きが行われる実情を鑑みれば、0.5%はとても低い数字に思える。これはあくまで個人的な意見である。

施工会社を入札する際に、この保険への加入を条件に入れておくと、大規模修繕工事が安心して進められると思う。

この記事の続きはこちら 👇

大規模修繕に関わる3つの保険|続編

 








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