語り

配慮が増えればマンションはもっと良くなる!

2017年9月30日

 

マンションには価値観の違う人間同士が暮らしている。この価値観の違いによって、様々な問題が多く潜んでいる。

私は長らくマンションに住んでいるが、気の合う人、そうでない人がいる。人それぞれ考え方が異なるから、それはごく自然なことなのかも知れない。

マンションに生活するだけなら、互いに干渉さえしなければ、この価値観の違いを意識することはない。

マナーを守り、他人に迷惑を掛けない、これを遵守すれば互いに快適な生活が送れるだろう。

しかしながら、分譲マンションだと生活だけではなく管理組合という組織が存在し、その組織の一員だから、生活とは別に組織の役割というものがある。

そこで価値観の違いを知ることになる。

意見の食い違い、合意形成の難しさ、互いに干渉し合うことも生まれる。

管理組合運営、そしてマンション管理が難しいと言われるのは、互いの価値観の違いにある。



私はこれまで管理会社の仕事を通じ、多くの管理組合と接してきた。コミュニケーションが良好な管理組合、そうでない管理組合をそれぞれ見てきた。

コミュニケーションの良好な管理組合は、マナー意識が高く、物事の取決めもスムーズに行える。一方のそうでない管理組合は、その逆の茨の道を歩んでいる。

この両者の違いは何なのか、コミュニケーションの根底にあるものは何なのか、そこには他人への配慮、これが深く関わる。

価値観の違い、それを尊重できる人、一方では自己主張ばかり唱える人がいる。

他人の意見を尊重できる人、そこには配慮という敬う心、気配り、心配りが存在する。価値観の違いというものを認知(理解)しているからそのような気持ちになれる。これが集団組織に求められる協調性なのかも知れない。

一方の自己主張、他人のことは考えずに自分の意見を押し付ける。配慮のない意見に賛同など得られまい。

コミュニケーション不足の管理組合には、自己主張ばかり唱える人が多い。そこには他人への配慮、尊重する気持ちなど存在しない。思ったことをただ口にしているだけである。

自己主張を唱える人の中には、「なぜ皆さん賛同してくれないのか!」、そんな愚痴がこぼれる。

私はそんな愚痴を過去に何度も聞かされた。その時にいつもこう思った。

他人の意見に耳を傾けない人の意見など聞く人はいない…

 

価値観は違うのは当たり前、だから互いにそれを尊重し合う、そこには配慮は欠かせない

 


 

-語り

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 プロフィール

くるみ

くるみ

著者:kurumi

マンションデべロッパー、デべ系管理会社、建設会社勤務を経て、2004年に管理会社設立。
2017年に業界を離れ、今はフリーランスとして活動しています。
元業界人がマンション管理についてしがらみ抜きでガチで語っているので、是非読んでみてください。

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