間違いを正す
一見すると当たり前に思えるが、私たちが生きる社会の中で、それを行動に移すのは容易ではない。それなりの勇気と覚悟が必要になる。
特に企業という組織を鑑みれば、企業の不都合な部分を指摘しようものなら、上層部からつまはじきにされる。そしてマンション管理組合という組織の中にも、色んなしがらみがある。
管理組合の理事長、理事の中には、管理会社の見積書が高くて疑念を抱き、そこで複数の業者から見積もりを取り寄せ、比較検討を行うこともあるだろう。
ところが、陰ではよからぬ嫌疑をかけらたりもする。他人任せではいけない、純粋に管理組合のために行っていることが、本意とは逆の評価を周りから受けてしまう。本人からしてみれば不本意なことであろう。
逆の評価とは、業者との癒着を疑われたり、異端児扱いされることを意味する。
日本文化には、寄らば大樹、そして出る杭は打たれる、そんな特有な風習が昔から根付いている。だれもが「そうあるべき」と共感を抱くことでも、それを実際に行動に移せば、陰で批判する者が出てくる。
正直者がバカをみる、そんな馬鹿げたことが管理組合内でも起きている。それでは何も変わらないし、変わるはずもない。
真面目に実行するだけでは、結局はバカをみるのは自分である。私の人生がまさしくそれだった。二度のリストラ…
真面目さだけでは通用しない、それが集団という組織にはある。本当に変えたいのなら、「かしこさ」を持つべきだ。
かしこさとは、「根回し」と「強固な大義」である。周りから賛同を得るためには下準備が必要になる。これが根回しである。
問題点を掲げ、それを解決するための手段(目的)、これが「大義」である。大多数が賛同できるもの、それが「強固な大義」である。
善意を貫くためにそこまでやらないといけないのか。しがない世の中だとつくづく感じる。
管理会社を変更するにしても、その2つが必要になる。