私は以前、マンション管理業界にいましたが、管理会社の仕事を通じて色んなことを学び、また私生活においても貴重な理事長経験をさせてもらい、そこでも多くのことを学びました。
複数の管理組合と接する中で、マンション管理に必要なこと、様々な課題やその解決策、そして気付かされたことが多々あります。
実は管理会社で学んだことよりも管理組合から学ばせてもらったことの方が多くて、自分の住んでいるマンションもそうですが、今の仕事でもその経験が役に立っています。なので、本当に感謝しています。
分譲マンションの管理というのは、区分所有という特殊な形態ということもあり、そこには色んな問題が潜んでいたり、顕在化することで様々な課題が生じます。
ひとたび課題が生じれば、それを解決するための取り組みが必要になりますが、分からないことが多いでしょうし、色んな価値観を持たれた方がいらっしゃるので、理事会とか総会で合意形成を図るのは簡単なことではありません。
そこで今回、「分譲マンションの管理に欠かせないたった一つの考え方!」について、私のこれまでの経験を踏まえ、私見になりますが書き綴ります。
分譲マンションの管理に欠かせないたった一つの考え方!
分譲マンションの管理に必要なこと、思い浮かべただけでも沢山あります。管理を行うために必要なお金もそうですし、公平性とか合意形成も大切です。情報収集も必要ですし、計画性とか行事参加も必要なことです。
ですが、何よりも大切なことがあります。それは原点となる考え方「より良く」です。
より良くは全ての原点!
仕事もそうですが、原点は「より良く」するためにある。この考え方ってとても大切だと思います。私生活においても同じことが言えますよね。
より便利に、より快適に、より早く、これらに共通することは「より良く」です。
私は仕事で行き詰ったとき、この原点「より良く」を意識するようにしています。そうすることで何をすべきかが見えてきます。
この「より良く」の教えもまた、多くの管理組合から学ばせていただきました。
より良くは奥が深い
管理の見直しとか、状況によっては管理会社の見直しを行う際に「より良く」が原点になると思います。原点を忘れなければブレることはありませんし、動機付けにもなります。
話し合いの中で大きな壁にぶつかると尻込みしたり、方向性を見失ったりしますが、原点を見つめ直すことで勇気づけられたり、再び行動に移せたりもします。
また、課題に向けた取り組みを行う際にも「より良く」という考え方を持つことで、色んなアイデアが生まれたり、積極的に情報収集が行えたり、思考とか行動力の源になり得ます。
「より良く」はたった四文字の短い言葉ですが、奥が深い言葉なんですよね。
今後、理事会とか管理組合の話し合いの中で、課題に行き詰ったときに、原点を見つめ直すことで解決の糸口が見つかるかも知れません。
反面教師がここにいた!
昨年、大手管理会社2社による着服事件が発覚し、国土交通省のネガティブ情報等検索サイトに公表され、11月に行政処分を受けていますが、管理組合の財産を着服する事件は本当に後を絶ちません。
この2社は過去にも着服事件で行政処分を受けていますが、最も甘い「指示処分」です。
同じ事を繰り返す会社は「登録取り消し処分でしょ!」と言いたい。
それぞれの会社のホームページには、「信頼」とか「安全」とか「貢献」とか謳っていますが、仮にこれが原点だとすれば中身が伴っていません。
本当に原点を見つめ直しでほしいものです。