マンション管理

総会議案は管理会社が決めるべきでない!

2017年7月25日

 

毎年開催される通常総会(定期総会)の議案には、定番の議案とイレギュラーな議案の2つがある。

定番の議案

定番とは、通常総会で必ず決議を要する議案のことを指す。収支決算、事業報告、収支予算、事業計画、役員の選任、管理委託契約の締結が挙げられる。

この議案は、区分所有法第43条の事務の報告、マンション標準管理規約第48条の議決事項、同規約第35条の役員(理事および監事)の選任、これらの規定に基づく。

この定番には、監査報告も含まれる。これは議案とは呼ばないが、この報告がなされていないマンションが意外と見受けられる。マンション標準管理規約第41条に総会で報告する旨の規定がある。自分のマンションの管理規約を一度確認してみるといい。

イレギュラーな議案

イレギュラーとは、必要に応じて生まれる議案のことを指す。防犯カメラの設置、管理規約の改定、使用細則の設定などが挙げられる。

理事会で決裁権のない行為については、総会決議を要することになる。これらは管理規約に規定されている。



総会提出議案は理事会決議事項

マンション標準管理規約第51条に理事会の議決事項が規定されているのだが、その中に「総会提出議案」が明記されている。

総会に提出する議案は、事前に理事会の承認を要するということだ。管理会社が勝手に議案を決めるケースが見受けられるが、これは間違った方法である。

議案というのは、管理会社が決めるべきものではない。素案は管理会社が作るにしても、決めるのは理事会である。理事会で否決されれば総会議案は成立しない。ただし、定番議題は関連法規によって必ず提出しなければならない。

議案というのは、そもそも理事会の案であり、管理会社の思考案ではない。1年間の活動結果がそこに込められるのだ。その議案に理事会の意思が入っていなければ、蝉の抜け殻と同じである。

総会で各議案の説明を行うのは、本来理事長であり、理事会である。管理会社ではない。終始管理会社がリードしている総会に何度も出席したことがあるが、中身が薄い。そして理事長、理事は、一組合員と同じ、各議案に対して異議を唱える。理事会で決めた議案に自らが異議を唱えているのだ。まさしく本末転倒である。

管理会社対管理組合の教壇方式の総会、本当にこの手の総会が多い。

 

総会は、話し下手でも管理組合主導で行うべきだ。そして管理会社は、理事長、理事に正しい総会のやり方をレクチャーし、脇役に徹するべきである。

 

 


 



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 プロフィール

くるみ

くるみ

著者:kurumi

マンションデべロッパー、デべ系管理会社、建設会社勤務を経て、2004年に管理会社設立。
2017年に業界を離れ、今はフリーランスとして活動しています。
元業界人がマンション管理についてしがらみ抜きでガチで語っているので、是非読んでみてください。

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