マンションというのは、ひとつの建物の中に複数の所有権が存在する。この区分所有という特殊な形態が、賃貸共同住宅、戸建て住宅とは大きく異なる特徴といえる。
住宅の集合体、これがマンションである。
マンションというのは、マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成12年法律第149号)によって、初めて定義付けされた言葉である。
この法律ができる前までは、マンションという言葉は、日本の不動産会社が勝手に名付けた造語(和製英語)であった。
賃貸共同住宅、戸建て住宅は、単独の所有者だから、建物の利用方法や維持保全はその所有者に委ねられる。一方、マンションでは、専有部分(個人財産)、共用部分・敷地(共有財産)があるため、他の住宅とは異なる所有形態になっている。
共用部分の管理は、区分所有者全員で構成する管理組合によって行われ、管理組合によって定められたルールを守って生活しなければならない。
マンション、賃貸共同住宅、戸建て住宅のそれぞれの違いは以下のようになる。
区分 | 構造・規模等 | 所有者 | 居住者 | 管理の主体 | 管理のルール |
マンション | 鉄筋・鉄骨鉄筋コンクリート造が主流 隣家とは壁・床・天井で接している |
複数の区分所有者 | 区分所有者等 | 管理組合(共用部分、敷地) 区分所有者(専有部分) |
管理規約による |
賃貸共同住宅 | 木造、プレハブ、鉄筋・鉄骨鉄筋コンクリート造等 隣家とは壁・床・天井で接している |
単独の所有者 | 賃借人等 | 原則賃貸人 (※1) |
賃貸契約書による |
戸建て住宅 | 木造、プレハブ造等 隣家とは空間がある |
単独の所有者 | 所有者等 | 所有者 | 定め無し (※2) |
※1 ☞ 管球交換などの小修繕は賃借人が行う場合が多い。
※2 ☞ 戸建て住宅でもタウンハウスの場合は、管理規約が定められている場合が多い。
マンションは何かしら面倒そうで、戸建て住宅や賃貸住宅の方が気楽に思える。購入するなら戸建て住宅がいい、これが私の本音になるが、利便性を考えれば、戸建て住宅は不便な場所が多いし、利便性が高い場所では価格が高い。
というわけで、私は利便性、価格の安さを優先して、面倒なのは承知でマンションを購入した。そして愛着ある我が家に長らく住んでいる(笑)。
マンションの本当の良さというのは、実際に購入し、住んでみないと分からないことだと思う。