管理組合が変わらない限り、何も変わらない!

総会・理事会

サイレントマジョリティでは何も変えられない!

2017年7月19日

 

マンション管理組合の総会時に議長から「何か質問や意見はないですか?」、その問いかけに対し、意見を言える人ってどれだけいるのだろう。

▶ 周りの目が気になる…
▶ これって言ってもいいことなのだろうか?
▶ 自分の考えがまとまらない…
▶ 他の人の意見を過大評価してしまう
▶ 会議の議題について特にこだわりがない

結局は何も意見が出ない会議になっている。それは自分たちのマンションに限ったことではない。他のマンションも同じである。そして企業の会議にも同じことがいえる。

多くの会議にサイレントマジョリティが存在するのだ。

サイレントマジョリティとは、物言わぬ多数派、静かな多数派、無関心層などの意味で使われる言葉である。

そんな会議に果たして人を集める意義はあるのだろうか。

このように書くと、「私は報告を聞くために出席している」、「組合員の義務として出席している」と主張される方も中にはいらっしゃるだろう。どちらも正当な主張である。

だが、話し合うための会議であることを忘れないでほしい。意見を言うと会議が長くなる。それに話がまとまらない。そんな意見も聞こえてきそうだが、私が管理会社時代に総会を通じてひとりの組合員さんから学んだことがある。今回その話について語りたい。



あるマンションの話になるが、これまでの総会で一度も語ることなく毎回総会に出席される組合員さんがいた。そして本当に見るからに怖い形相(そっち系)の風貌だ。このように書くとその客人に失礼なのだが、ここは素直に書かせてもらう(笑)。

そのマンションには小さな公園が新築時に設けられているのだが、犬、猫の糞で砂場が汚れ、衛生上良くないという理由でブルーシートがその砂場にずっと掛けられたままだ。

その公園を駐車場に変更する案が理事会で可決され、総会に諮る運びとなった。理事会での協議中に公園の廃止に対して一部の反対意見も出た。

その総会に出席された人数は、特別決議の議題ということもあって8割程度はいたと思う。

その議題の説明後に「何か質問や意見はないですか?」、議長が出席者に問いかけた。相変わらず誰も意見が出ない。これで審議に入るのかと思ったときに、その組合員(Aさん)が挙手し意見を述べた。

その総会は今から10年以上前の話になるが、その時のシーン、そしてAさんが語られた言葉が今でも鮮明に記憶に残っている。

街中にあるマンションだったので、子供の遊び場が周りにはなく、子供たちがその公園でよく遊んでいたそうだ。

砂場が汚いから公園で子供を遊ばせない親御さんも中にはいたのだが、多くの子供たちにとってはその場所が憩いの場となり無心に遊んでいたそうだ。

そのことを知らないのは多くの大人たちである。そして当時管理会社の人間だった私も同じである。

Aさんは、夜間勤務の仕事をされているので毎日夕方近くのマンションの光景を入居した時から見てきたそうだ。

その公園で楽しく遊ぶ子供たちのことも知っていた。

 

マンションの住人というのは、大人たちだけではない、子供やお年寄りもいる。

子供の唯一の遊び場を駐車場に変更する。それは実情を知らない大人の身勝手な考え方である。その偏見に疑問を呈したAさんの質疑は、とても中立的で理路整然としたものであった。

このAさんの発言を機に、それに同調する意見が数名から出た。理事長はとても困惑されていた。「こりゃ参った」最後に出た言葉だ。

総会で可決されることはなかった。その後、砂場は撤去され、平地に変わり、子供たちの遊ぶスペースが増えた。

10年以上経った今でもこのマンションを通る度に公園のことを思い出してしまう。「公園はまだある、よしよし」って、なぜか意味不明に納得している自分がそこにいる(笑)。

 

サイレントマジョリティでは何も変わらない、ちょっとした勇気が人の心を動かし、大きく変えることもできる。それを是非皆さんに知ってもらいたい。

 

追記:人は見た目では判断できない。生きていれば色んなことが学べるから実に楽しい。人生は生涯学習である。

 

 


 



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