マンション管理会社の考え方というのは、最近かなり変わってきています。特にモンスター住民が存在するマンションでは、その対応に苦慮し、適正な管理が行えないという理由で管理会社から解約の申し入れがなされるケースが増えています。
解約通知
ここでいう「モンスター」とは、理不尽な言い掛かりを付けてくる住民のことで、フロント担当者をマンションに呼びつけて文句を言ったり、怒鳴りつけたり、過剰な要求を行う人のことを指します。
そこで、フロント担当者は萎縮し、人によっては病気を患い、退職を余儀なくされるケースがあります。その人にも生活とか家庭があるわけで、退職により人生が狂ってしまうこともあるでしょう。
これはフロント担当者に限らず、現地で働く管理員さんも同じです。カスハラで悩んでいるフロント担当者や管理員は、実際のところ少なくありません。私の現役時代にそういった苦悩を抱かれるスタッフは相当数いましたからね。
近年は、求人募集を行っても中々人材は集まらない人手不足の時代です。そこで、カスハラが横行し、スタッフが頻繁に入れ替わるような採算の取れない管理組合に対して、解約の申し入れに踏み切るわけです。管理組合は次の管理会社を探さなくてはなりませんし、当期の理事会はかなり大変です。
以前、私の姉が住んでいたマンションも理事長任期中に解約の申し入れがあって、次の管理会社探しにかなり苦労し、変更後の管理会社に対しても何かと難癖を付け、揚げ足を取る。
こんな管理会社に変更した理事長が悪い、そこでモンスターから責任を追及され、姉の家族は引越しを余儀なくされました。
そこでも、モンスターによって自分たちの生活が一変したり、過剰な負担を強いられ、決して他人事ではないことが理解できると思います。
管理会社を変えても、また同じことが続き、次の管理会社も辞退、そして仕事を引き受けてくれる管理会社はやがていなくなります。
ネガティブな情報というのは、意外と業界内では広まりますからね。なので、管理組合側の立場として、決して他人事では済まされないということです。
管理会社に対して、他の住民に対して、暴言を吐く人を止めていますか?
問題はそこなんですよね。言いたいことを言う人は、誰からも注意されないから言いたい放題になるんですよ。
物言わぬ住民だと分かっていて、言いたい放題、そこを深く考える必要があると思います。
私の住んでいるマンションでも総会に出席して文句ばかり言う人がいました。誰も注意しないから、私がそのときに注意しました。すると、途中で退席して次の総会以降、一度も顔を出しません。
私が発言に至ったのは、それまで管理員やフロント担当者が頻繁に代わり、その原因となっていたのが、そのクレーマーの存在だったので、マンションにとって良くないと判断し、勇気を出して注意しました。
すると周りの人たちも同情してくれて、孤立せずにすみました。
自分独りのマンションだと勘違いしてるんですよね。文句は言うけど、それを解決するための手立てとか意見は全く口にしない。それって完全に言い掛かりに聞こえませんか。
なので、皆さんから完全に無視されています…
こういうことを書くと大人のいじめに聞こえるかも知れませんが、周りを不快にさせる言動とか、過剰な言動をそのまま放置する方に問題があるように思えます。
個々で考えることだと思いますが、モンスターはマンション管理会社だけの問題ではない、そこを皆さんに伝えたかっただけです。