管理組合

管理組合の運営で欠かせないのが継続性

2019年12月19日

 

企業には事業を継続するという目的があります。同じようにマンション管理組合にも継続性が求められます。今回、役員の任期を交えて管理組合の継続性について語りたいと思います。

 

1年任期が好まれる理由

マンション管理組合の役員任期を1年に定めているところが多く見受けられます。確かに所有者の皆さんが平等に役員を経験するのなら、最短の1年任期で回すのが良い方法に思えたりもします。特に総戸数の多いマンションだと一巡するのに数十年掛かりますしね。

それに役員は面倒だと感じる人が多いので、この短い任期1年は正直好まれると思います。だから1年任期が未だに絶えることはありません。

 

1年任期の盲点

しかしながら、管理組合の運営にあたって重要なのは継続性です。この1年任期の盲点は、役員全てが入れ替わるので、懸案事項などがリセットされたりもします。

この1年任期は、管理会社にとっては都合の良いものになります。最初の原始規約のほとんどは管理会社が作成していますから、そこで1年任期に設定されているケースが目立ちます。

なぜ管理会社にとって都合が良いのでしょう?

理事が1年で交代することで継続性が失われ、管理会社を頼る体制が出来上がります。そこに管理会社の思惑があります。管理会社に頼る体制というのは、管理会社任せ(管理会社依存)に陥りやすくなるということです。

次の理事はまた一から、この繰り返しだから管理組合運営に継続性がなくなり、管理会社にとって都合の良いぶつ切り体制が生まれます。



私が感じたこと

実は私が管理会社時代に最初に感じたこと、それがこの1年任期に対する素朴な疑問でした。

一斉に理事が交代するので、一から過去の経緯を説明しなければいけませんし、管理会社がそれを説明することに正直違和感を覚えました。

前理事会が時間を割いて話し合った内容が、次の理事会で一挙に覆ることだって起り得ます。そこで前理事の方から私に対して苦情を言われることがしばしありました。まさしく板挟み状態です。

人それぞれに価値観が異なるから、理事会毎に価値観が違うのは理解できますが、管理会社が間に入って説明するよりもむしろ同じ立場の所有者(前理事)が説明する方が、思いは伝わりやすくなります。部外者は所詮外野ってことです。

更に管理会社のフロント担当者はよく変わるので、過去経緯もそこで途切れてしまいます。

管理組合運営というのは短くはありません。それ故に継続性が求められます。ぶつ切りの運営体制では管理会社に都合よく利用されるだけです。ここに問題意識を抱いてほしいです。

管理会社任せ、裏を返せば管理会社の言いなりになるということです。無知だと反論できませんよね。管理会社の都合がまかり通ると全てが管理会社次第になります。そこに間違いだらけの問題が存在します。

 

1年任期を見直そう

最近、こうした1年体制を改める動きが見受けられます。最初の原始規約に2年任期1年半数改選という方法が採用されるようになってきました。これはとても良いことだと個人的に感じています。

この2年任期1年半数改選とは、役員の任期を2年とし、1年毎に半数を改選するという方法になります。

この方法であれば、毎年半数の理事が残るから運営に継続性が保たれます。引継ぎも管理会社からではなく理事から伝達が可能なので、ベストな方法と言えます。

任期は2年と少し長くなりますが、輪番制という観点からすれば、次に回って来る順が延びるだけなので、時間的な負担を比較すれば大差はありません。

1年任期になっている管理組合におかれては、是非検討してみてください。

 

 








-管理組合

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