「相見積もり」とは、複数の業者から同一条件で見積もりを取り、それを比較検討することに意義があります。
相見積もりは適正価格(相場価格)を知る上で必要な作業になりますが、それが意図的に作成された見積もりだとすれば意味を成しません。ここでいう「意図的」とは、自社の受注が有利に働くように操作することを意味します。
相見積もりにはこうしたカラクリがあることをまず知っておくべきです。本当に良識に欠けた業者がいることはまぎれもない事実です。
修繕工事においては管理会社と工事会社との間で、また大規模修繕においては設計事務所と工事会社との間でこのようなことが平然と行われています。
全てがそうしてるとは言いませんが…
具体的な話をするとこうです。
工事会社:「分かりました。いくらで出せばいいんですか?」
管理会社:「〇〇円より高く設定してください。」
裏側ではこのようなやりとりが行われています。
他の記事にも書いていますが、「相見積もりは同一業者から取り寄せない」、これが予防対策として有効です。
特に大規模修繕は癒着・談合が横行しています。工事会社は横の繋がりが強いから、今回は当社で受注なんてふざけた会話がなされます。
大規模修繕の設計監理を担う設計事務所は息のかかった工事会社を推奨したがります。裏でリベートがもらえるから推奨するんです。
馴れ合っていい仕事などできるはずがない。本当に!
私の管理会社時代の話になりますが、管理組合に対して管理会社名(自社)で見積りを出す場合、「管理会社からは相見積りは出せませんので」ってきっぱりと告げて、理事会に他の業者さんから見積りを取り寄せるようお願いしていました。
その方がやり方として健全だと思いますし、後ずさりなく互いに嫌な思いをしなくて済みますからね。
自分で立ち上げた管理会社の時は、管理会社は介さずに全て業者直にしていましたから、理事会に負担が掛からないように複数の業者から見積りを取り寄せていました。当然キックバックなど要求しませんし、逆に業者さんから本当に手数料はいいんですか?って言われ、慣れ合いを持ちかける業者は、見積り業者から外していました。
手数料の話を持ちかける業者は信用できない。業界を離れた今でもそのように感じています。
最近の傾向として、談合・癒着を自粛する動きが僅かですが工事会社に見られます。「当社はそういうの一切しませんから」、それが本来当たり前の姿なんですけどね。
業者側からすれば、営業をせずに仕事の引き合いがくるので、広告宣伝費的な発想で手数料を支払っているのかも知れません。私から言わせてもらえば、手数料を払うくらいならその分値引きしろって言いたいです。
前述の管理組合(理事会)から見積もりを取り寄せるといった慣習が高まらない限り、この流れは変わらないと思います。管理会社・設計事務所が管理組合に代わって見積もりを取り寄せるからこのような悪態が生まれるわけです。
管理組合の無関心さを突いたビジネスの典型がそこに垣間見れます。
「NO!癒着・談合」「NO!リベート」の文言が企業のホームページに増えることを期待しています。