自分たちの問題なのに管理会社に八つ当たりをしてしまう。マンション管理において、よくある光景ではないでしょうか。
私の管理会社時代にやたら難癖を付けてくる所有者がいて、一方的に文句ばかり言われるから精神的に滅入り、そして追い込まれ、仕事が手につかなくなる、そんな悩みを抱えていた時期がありました。
私の場合、文句を言われるとかなり凹みますし、精神的なダメージが3日間続きます。人によってはうつ病を患ったり、それが理由で仕事を失ったり、ストレスに押し潰される方も中にはいらっしゃるでしょう。実際に管理会社に勤めている知人たちからよくこの手の話を聞かされます。
ここで言う文句とは、自分(管理会社)に非が無い理不尽な言い掛かりを指します。管理会社に非があるのなら文句とは言えません。そこは付け加えておきます。
最近、クレーマー対策として管理会社から一方的に管理委託契約の解除の申し入れを行うケースが増えていると聞きます。そこには社員を擁護するという姿勢が窺えます。
現代社会において、パワハラ、セクハラ、モラハラは悪しき行為として問題視されるようになり、企業側は健全な職場環境の整備は必須の課題であります。
今後、国内における労働者の人手不足が懸念されていますから、人材の確保に際して、企業側はこのような動きを取らざるを得ないのでしょう。
特にモラハラは嫌がらせ的な悪しき行為です。モラハラとは、身体的な暴力ではなく、言動や態度といったモラルによる精神的な苦痛を相手に与えることを指します。
お金を支払っている方の顧客は強き立場?、そこに付け込んで難癖を付ける人が少なからず居ます。自分たちの問題なのにそれを解決できないからと管理会社に対して過剰な要求を行う、しかも暴言付きで…
マンションにおいて、管理組合の形骸化、それがクレーマーを助長させている感は否めませんし、またその逆も言えます。
本来なら理事長、理事会に言うべきことを管理会社に言う。同じ居住者だから、そんな理由がそこにあると思いますが、理事長、理事会が存在するのにそこを無視することに問題があるように思えます。これが形骸化を生んでいます。
皆さん、共同生活を送る上で不満に感じることもあるでしょうし、口にしたくてもできない方が多くいらっしゃると思います。
管理会社に対する言い掛かりがもし理事長、理事会に向けられたら、管理組合役員の成り手はきっといなくなるでしょう。
そこで管理会社はストレスの捌け口になっている感は否めません。
結果として管理会社社員の離職者が増え、契約解除を余儀なくされ、やがては自分たちに全て返ってくる。そんな悪循環が潜んでいます。
顧客側のモラハラは決して許される行為ではありません。だって、その相手の人生を狂わせることになり兼ねないからです。
言葉の暴力は、いじめと何ら変わりません。
モラハラを野放しにしない。これは他人事ではなく管理組合が考えるべきことです。管理会社がいなくなったら、いずれその矛先は自分たちに向けられます。悪い行いを見てみぬふりはしない、全てはそこに行き着くと思います。