日本の人口は将来的に減少していく。そして近年、少子高齢化が加速している。
そんな状況下において、分譲マンションの管理の在り方が問われる。
この2つの事象とマンション管理の在り方について、実は深刻な問題がそこに潜んでいる。
マンションの高齢化、そこに住まれる方の高齢化、実際にこの2つの条件に合致したマンションに住まれている方ならお気付きかも知れない。
これは一般的に言われていることなのだが、マンションの高齢化により、不足する修繕費用、居住者(所有者)の高齢化により役員の成り手不足、そこには様々な問題が生じている。
一方、管理組合の業務を請け負う管理会社はこの先どうだろう。これは業界のことを良く知り、経験したものでないとこの先どうなるかなんて知る由もない。
あくまで私の持論になるのだが、管理会社はこの先人手不足が深刻化する。既に管理員の人手不足は顕著である。
以前このブログで同じ事を書き綴っているのだが、将来的にフロントマンの人手不足、これは管理会社のみならず管理組合にとっても深刻な問題となり得る。
我が国では今後外国人労働者の受入れを余儀なくされるだろうが、人手不足だからと言って、管理員やフロントマンの職種を受入れでカバーできるとは思えない。
日本人ですら管理員・フロントマンの教育指導が難しのに、外国の方が習得するのはかなり無理がある。
人手不足が加速すると管理会社は業務縮小を余儀なくされる。既に管理会社側からの解約申し入れが起きている。地方では管理会社の支店・営業所の撤退も当然に起こり得る。
管理員・フロントマンの人手不足の要因として挙げられるのが、割に合わない仕事だからである。給与は安い、仕事量は多い、近年では管理組合側の要望のレベルが高いから仕事をこなせない。これは業界にいる(いた)私の多くの知人らが共通して口にした言葉でもある。
建物が古くなると修繕が増えるし、何かと手間が掛かる。手入れ状態が悪いと漏水事故が頻繁に起こり得る。管理会社はその対応に追われる。
管理会社は将来的に事業縮小、事業撤退、廃業、M&Aのいずれかの道を辿るだろう。堅実に業績を伸ばす企業も中には存在するだろうが、人手不足には勝てまい。