ネット上に存在する一括見積りサイトというのは本当に便利なのだろうか。
私は以前、愛車の買取価格が知りたくて中古車の買取り査定の一括見積りサイトに登録したことがある。
登録後、中古車の買取り業者から執拗に電話が掛かってきて不快さを覚えた経験をもつ。結局、知り合いの業者に愛車を持って行き直接査定してもらった。
今や一括見積もりサイトもマンション管理まで波及している。
マンション業界に居たころ、この一括見積サイトを業者側の立場で利用させてもらったことがある。
営業せずに顧客情報がもらえるので業者にしてみれば便利なのは間違いない。
マンションに関わる一括見積りサイトは大きく2つある。
▶ 大規模修繕の一括見積りサイト
業者を探す手間が省けるので管理組合にとって便利なサイトに思える。だが、これらのサイトの裏側には隠された秘密がある。
それを今から語りたい。
このサイトの利用料はタダではない!
無料をアピールしているサイトだが、実はカラクリがある。
タダで情報提供するようなお人好しはいない。いるとすれば私くらいだ(笑)。
このサイトの表の記事にはきれい事が多く書かれている、集客するために用いる手法だが、このサイトを見て不快に感じることがある。それは無料という言葉だ。
「おい、無料ではないだろう!」と言いたい。
業者の見積りにこのサイト運営会社の利用料が上乗せされているではないか。しかも利用料が表には一切出てこない。いったいいくらもらっているんだ。
運営会社が利益を得るためのサイトであることをまず知っておいてほしい。
10%の利用料をどう思う?
大規模修繕の一括見積りの利用料を10%取る一括見積りサイトがある。もちろん管理組合はそのことを知らないし、支払うのは施工会社である。
1億円の工事でれば1,000万円の利用料だ。そのサイトを利用するだけで10%の大金を支払う。本当に馬鹿げた話である。
この10%は間接的に管理組合が支払うことになる。これは知っておくべきことだ。
いくら競争の原理が働くとはいえ、10%は施工会社の利益に相当するパーセンテージである。
私にはぼったくりサイトにしか思えない。
管理会社の見積りは、マンションの拠点の近くにある管理会社を探して、直接見積りを取るのが得策である。なぜなら、余計な費用が掛からなくてすむ。
大規模修繕の見積りは、掲載料は若干かかるが、業界誌の公募欄を利用するのが一番良い方法である。