分譲会社 管理会社

マンション分譲会社と系列管理会社の親子関係

2021年7月13日

親子関係というのは人に限らず企業にも存在する。マンション業界においては、分譲会社(デべロッパー)が親会社、その系列の管理会社が子会社という位置付けになる。私はこの両社で働いた経験を持つから、系列管理会社の良し悪しは十分に理解しているつもりだ。

 

ネットで調べてみると「デべロッパー系管理会社はよくない」、そんな記事をよく見かけるわけだが、果たして真相はどうなのか。

 

結論から言うと、分譲会社に支配された管理会社は、「親会社にもの言えぬ、管理組合にとって有益な存在ではなない」、私の実体験からそう言い切れる。

 

デべロッパー寄りの考え方(立場)

独立系に比べ管理委託料が高い

競争の原理が機能していないからサービスの質が低い

 

大きくこの3つが「よくない理由」として挙げられるだろう。

 

実情として、これらを理由にデべロッパー系管理会社から独立系管理会社に変更する管理組合が多いわけだが、見方を変えれば、よくないところを解決するための担い手として、独立系管理会社が存在し、また同時に管理組合から期待されている部分と言える。

 

管理組合寄りの考え方(立場)

デべロッパー系に比べ管理委託料が安価

競争の原理が機能しているからサービスの質が高い?

 

管理組合寄りの考え方、これはマンション管理を委託する上で一番重要視すべきことではないだろうか。

 

管理委託料は、競争の原理と深く関わってくる。デべロッパー系は、最初から管理会社が決まっているから、管理委託料が割高に設定されていることが多い。一方の独立系は、デべロッパー系のような「棚ぼた」が無いから、ひとつの管理を受注するために必死になる。そこには価格競争(競争の原理)が存在している。

 

競争の原理は、サービスの質に影響する。この「サービスの質」というのは、それぞれの業務から接客応対までに及ぶ。

 

特に管理組合の担当窓口となるフロントマンの裁量とか姿勢が問われるわけだが、デべロッパー系管理会社は、サービス精神というものがかなり欠けているように思える。というかビジネスの初歩的な言葉遣い、接客態度に疑問を感じる社員が意外といた。そして自ら苦情を生み自滅する社員もいた(笑)。

 

独立系管理会社にも良し悪しはある。「サービスの質が高い」の語尾に「?」を敢えて付けているのだが、理想と現実のギャップがそこにあったりもするから一概に言えない(笑)。安かろう悪かろうが実情として多いのも事実と言えよう。

 



マンション分譲会社と系列管理会社の親子関係

前述のとおり、分譲会社と系列管理会社は親子関係になるわけだが、社内において、この親子関係の立場の格差はすこぶる大きい。それもそのはず、子は営業しなくても棚ぼたで管理がもらえるから、親には逆らえない。

 

管理会社の経営者が誰であれ、管理会社の経営の意思決定といのは、分譲会社によって支配されている。これをもし否定するのなら、それはかなりレアなケースだと思う。

 

「子会社の分際(ブンザイ)で」、口には出さないが分譲会社側に属する人間は管理会社をかなり見下している。実際にそれを口にする者も少なからずいる。

 

分譲会社に支配された管理会社が、管理組合の立場で支援が行えるのか、私の現役時代にそこにずっと疑問を感じていた。マンションの瑕疵問題が発生したとき、分譲会社の対応の悪さに頭を抱えることが過去に幾度もあった。

 

その対応が悪ければ、管理組合から「どうせ分譲会社の子会社だから」と言われたりもした。この言葉は、私にとって一番嫌いな言葉でもあった。

 

だから、自分の立場を弁えずに分譲会社と対立することが多かった。社内では異端児扱いされる始末だ。管理組合のことを真剣に考え、「これが正しい」と思っても社内では通用しないことが多々あった。(私の経験談)

 

私がその後に管理会社を立ち上げたのは、「管理組合側の立場でサポートを全うしたい」、その考えが根底に存在し、自分を突き動かす原動力となった。

 

デべロッパー系管理会社の中にも、真面目な方は少なからずいると思う。管理組合のために日々頑張っている方もいるだろう。だが、親子関係がそこに存在する限り、その努力にも自ずと限界がある。

 

子は親には逆らえない、これがデべロッパー系管理会社の宿命であり、故に分譲会社と管理会社は一体とみるべきである。親に逆らえば、権威を振りかざして容赦なく解雇される。これは実話ですからね(笑)。

 

権力を握る者が全てを支配する、本当にしがない世の中だと思う。

 

 








-分譲会社, 管理会社

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