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マンションデべロッパーと管理会社の親子関係

2018年3月15日

マンションデべロッパー、それに属する管理会社、私はこの両社に勤務し、それぞれの立場をこれまで見てきた。

「デべロッパー系管理会社はよくない」

マンション業界に長らくいると、色んなところでそれを見聞きしてきた。世間ではそれが通説になっている感は否めない。

デべロッパー寄りの考え方(立場)

独立系に比べ管理委託料が高い

競争の原理が機能していないからサービスの質が低い

大きくこの3つが「よくない理由」として挙げられる。

結果として、デべロッパー系管理会社から独立系管理会社に変更する管理組合が多いのが実情であろう。見方を変えれば、この3つを改善するための解決策、それが独立系管理会社に期待されているとも言える。

管理組合寄りの考え方(立場)

デべロッパー系に比べ管理委託料が安価

競争の原理が機能しているからサービスの質が高い?

管理組合寄りの考え方、これはマンション管理を委託する上で一番重要視すべきことではないだろうか。

管理委託料は、競争の原理と深く関わってくる。デべロッパー系は、最初から管理会社が決まっているから、管理委託料が割高に設定されていることが多い。一方の独立系は、デべロッパー系のような「棚ぼた」が無いから、ひとつの管理を受注するために必死になる。そこには価格競争が存在している。

競争の原理は、サービスの質に影響する。この「サービスの質」というのは、それぞれの業務から接客応対までに及ぶ。

特にフロントマンの管理に対する姿勢が問われるところになるのだが、デべロッパー系は、サービス精神というものが欠けているように思える。というか管理会社時代にビジネスの初歩的な言葉遣い、接客態度に疑問を感じる社員が社内に意外といた。そして自ら苦情を生み自滅する社員もいた(笑)。

「サービスの質が高い」の語尾に「?」を敢えて付けているのだが、理想と現実のギャップがそこにあったりもするから一概に言えない(笑)。



マンションデべロッパーと管理会社の親子関係

マンションデべロッパーが親、管理会社が子という関係になるのだが、社内においては、この親子関係の立場の格差は大きい。それもそのはず、営業せずに何もしなくてもマンションの管理がもらえるから、親には逆らえない。

管理会社の経営者が誰であれ、管理会社の意思決定は、マンションデべロッパーによって支配されている。これをもし否定するのなら、それはかなりレアなケースだと思う。

「子会社の分際(ブンザイ)で」、口には出さないがデべロッパー側に属する人間は管理会社をかなり見下している。実際にそれを口にする者も少なからずいた。

デべロッパーに支配された管理会社が、管理組合の立場で支援が行えるのか、そこにずっと疑問を感じていた。マンションの瑕疵問題が発生したとき、デべロッパーの対応の悪さに頭を抱えることが過去に幾度もあった。

その対応が悪ければ、管理組合から「どうせ分譲会社の子会社だから」と言われたりもした。この言葉は、私にとって一番嫌いな言葉でもあった。

だから、自分の立場を弁えずにデべロッパーと対立することが多かった。社内では異端児扱いされる始末だ。管理組合のことを真剣に考え、「これが正しい」と思っても社内では通用しないことが多々あった。

私がその後に管理会社を立ち上げたのは、「管理組合のために全うした管理を行いたい」、その考えが根底に存在し、自分を突き動かす原動力になった。

デべロッパー系の管理会社には、真面目な方はたくさんいると思う。管理組合のために日々頑張っている方もいるだろう。だが、親子関係がそこに存在する限り、その努力にも自ずと限界がある。

子は親には逆らえない、これがデべロッパー系の親子関係である。

権力を握る者が全てを支配する、しがない世の中だと思う。

 








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