管理組合役員

マンション管理組合|配偶者は役員になれるのか?

2021年8月5日

 

マンションの理事会出席にあたり、所有者本人ではなくその配偶者が出席されるケースが見受けられます。例えば、所有者であるご主人の代わりに奥様が理事会に出席して決議に加わるといったケースです。

 

本来役員というのは、マンションの管理規約にその資格が定められ、選任にあたっては、総会の決議を経なければなりません。

 

管理規約に、「現に居住する組合員の中から選任する」、このような記述になっているケースが大半かと思いますが、前述の例に当てはめると、奥様は組合員ではないため、役員としての資格はありません。代理出席の場合も、管理規約にその旨の定めがなければ認められません。

 

堅苦しいこと言わないで!」、そう感じている方が読者の中にいらっしゃるかも知れませんが、「夫婦だからいいでしょ」といった軽い気持ちで理事会に出席するとあとで痛い目に遭ったりもします。

 

私が管理会社に入社して間もない頃の話になりますが、理事会で決まったことに対して、不満を抱かれた理事役員から、配偶者による理事会決議は管理規約に反すると指摘され、理事会が不成立となり、管理組合で大揉めした苦い経験があります。

 

その指摘は正論であるから、その時に文句は言えませんでした。

 

 

管理規約を改正すればいい

このようなトラブルを防ぐためには、「配偶者に役員資格を持たせる」「配偶者の代理出席は認める」、この2つを管理規約に条文化することで解決できます。

 

更に資格範囲を広げて、一親等までとか二親等までという考え方もありますが、同居していない場合、これまた無効になりますので、その場合「現に居住する」の文言を削除する必要があります。

 

また、一親等にはお子さんが含まれるから、年齢制限を設ける必要があります。例えば、「成人に限る」とか「成人の社会人に限る」とかを思い浮かべますが、成人の定義は法律によって定められているので明白ですが、社会人の定義は人それぞれに解釈が異なるから管理規約にこの言葉を用いるのは不適切かなって感じます。

 

ちなみに成人の定義については民法で定められています。現行では20歳以上、2022年の民法改正で18歳以上に引き下げられます。選挙権年齢については、既に満20歳以上から満18歳以上に引き下げられています。

 

管理規約の改正は特別決議(区分所有者及び議決権の4分の3以上)を要しますが、実情を鑑みれば、多くの区分所有者から賛同は得られると思います。



何も言わない管理会社…

自主管理を除いて、マンションの理事会の席には必ずと言っていいほど管理会社は同席していますよね。

 

理事役員の資格については、当然に承知している立場なのに、なぜ資格を持たない方が出席されているのを黙って見過ごすのでしょう。それには理由があります。

 

管理規約に違反しているのは分かっているがお客様だから言いづらい、これが大半のフロントマンに当てはまると思います。

 

過去に遡及するのを恐れて敢えて言わない、これも理由に該当します。この遡及については、確かに悩ましいことです。過去に決議したことが無効になり得るからです。

 

無責任な発言に思えるかも知れませんが、過去は過去という割り切りを持たないと、間違いを正すことはできませんし、間違いを繰り返すことになります。

 

管理会社にそのことを尋ねると、きっとこう答えるでしょう。

 

厳密に言えば規約違反になります」…

 

そこで間違いを正す提案をなぜ管理会社はしないのか、そこを管理会社に問いたいです。

 

私は前述の苦い経験を教訓に、その後、担当させて頂いた全てのマンションに管理規約の改正の提案を行いました。中には異論を唱える方もいらっしゃいましたが、説明すると理解していただけます。

 

要は、実情に合わせて管理規約を改正すれば済む話ですからね。後で揉めるくらいなら先に改正しておく、これは正しい考え方だと思います。

 

今は問題なく、皆さん暗黙の了解で済んでいることでも、今後所有者の入れ替わりで、新たに所有された方から問題指摘されることはよくある話です。

 

なので、管理組合の実情に見合った管理規約の改正は是非早期に行ってほしいと願います。

 

 








-管理組合役員

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