マンション管理会社のホームページを拝見すると「提案力には自信があります!」、このフレーズをよく見かけるのだが、マンション管理会社の提案力ってそもそも何なのか、今回、それについて考えてみたい。
管理会社が口にする提案力って?
私が管理会社時代に、営業先の管理組合の皆さんからよく聞かされたのが「管理会社からの提案がない。」、この不満の言葉が多かった。
この提案がないというのは、ほとんどの管理会社に言えることだと思う。というか、提案力そのものを管理会社が備え持つことはできない。これが私の持論である。
私が思うに管理組合が求める提案力と管理会社が口にする提案力というのは本質が異なるように思える。
管理組合が求める提案力というのは、管理組合にとって有益なものでなければならない。もし仮にそこに思惑があるとすれば、それは提案とは言えないだろう。
管理組合と管理会社は利益相反の関係にあるから、どんなに足掻いても管理会社というのは管理組合の立場にはなれない。これは私が管理会社時代に味わった苦悩でもある。
このように書くと、電気料の削減の提案は行っている。そのような反論が管理会社から聞こえてきそうだが、その裏側ではリベートを受け取っていないのか、逆にそこを問いたい。
管理会社が口にする提案力というのは、前述のとおり、管理組合にとって有益なものでなければならない。もしそこに思惑があるとすれば、もはや提案とは呼べないだろう。管理会社の儲けのための提案ならそれはただの営業行為に過ぎない。
管理会社のフレーズ「提案力」という部分を「営業力」に変えると納得できる。その方が誤解を生まなくて済む。
提案力とか唱える前に、もっと他にやるべきことがあると思うが…