防犯カメラ

分譲マンション|防犯カメラのリース契約について!

2020年1月27日

 

防犯カメラを新たに設置したり、既設の防犯カメラの入れ替えの際に決めておかならければならないのが、「工事代金の支払方法」についてです。私の住んでいるマンションでは8年前に防犯カメラを新規に導入しましたが、その時に色んな意見が出ました。

▶ 現金一括で買う方が安い!
▶ 銀行から低金利で借りることはできないの?
▶ リース契約とレンタル契約の違いが分からない?
▶ メンテナンスは誰がやるの?
▶ 故障した際の修理費は誰が負担するの?

なんやかんやで、導入までに2年の月日が掛かりました。結局、6年のリース契約で決着し、2年前のリース期間満了時に台数を少し増やして最新機種に入れ替えました。そこで新たに7年のリース契約を結び現在に至っています。

近年の新築マンションでは、防犯カメラ機器が当然のごとく導入されています。そして管理費の中にリースなどの料金が含まれているから、更新時にはスムーズに入れ替えができます。

私の住んでいるマンションのように途中で導入する場合は、予算確保が難しいケースが出てきます。現金で購入するにしても余剰資金が無かったり、修繕積立金を取り崩すことに疑義が生じたり、管理費会計が逼迫していたりとそこには多くの問題が潜んでいます。

そこで、管理費とは別に防犯カメラ維持管理費とか防犯対策費などの名目で月額徴収する方法があります。私のマンションも導入時にこの方法を用いました。

例えば、総戸数50戸のマンションで防犯カメラの月々のリース料金が2万円の場合、1住戸当りの月々の負担額は400円になります。

負担額の設定にあたっては、専有面積に関わらず一律400円にする方法のほか、管理費の算出方法(共用部分の持分割合)に準じて住戸別に算出する方法がありますが、その場合、住戸の専有面積によって負担額は変動します。

私のマンションでは、管理費と同様の扱いとし後者を選択しました。これはリース契約だけでなく、レンタル契約にも用いることができます。

新たに発生する経費に対して、充当資金をその名目で新たに確保する、この方法はとても合理的だと思います。管理費を上げるのではなく、敢えて分離させる、そうすることで将来的に不要になれば無くすこともできますし、総会で賛同が得やすくなります。

予算確保の難しい管理組合は是非この方法も検討してみてください。もし総会に上程する場合は、管理規約の改定(対象条項に条文追加)を忘れないようにしてくださいね。

色んな事情がある中で、多くの管理組合で利用されているのがリース契約になります。今回、このリース契約を少し深堀して皆様にお伝えしたいと思います。



リース契約の概要

リース契約とは、リース会社がお客様に代わって商品を購入し、お客様がリース会社からその商品を借りるという契約形態になります。なので、商品の所有権はリース会社にあります。

賃貸借契約との相違点

一見すると賃貸借契約のように思えますが、リース契約の特徴は、リース商品の維持管理や修繕の責任はリース会社(貸主)ではなくお客様(借主)が負うことになります。

また、賃貸借契約では一定の解約予告期間を経て解約することが可能ですが、リース契約の場合、原則中途解約ができません。ただし、残りのリース料金、違約金を一括で支払うことにより解約が可能です。

以上の2つはリース契約のデメリットとも言えますが、意外とそこを知らずにリース契約を結ばれるケースが目に付きますので注意してくださいね。

リース契約期間

防犯カメラ機器のリース期間は、一般的に5年から7年とされています。少し前までは最長6年でしたが、最近は7年リースが組めるようになりました。

リース料金の中身

リース料金の中に動産保険、固定資産税、金利、手数料が含まれます。これらの費用が発生するので、現金での購入と比較した場合、トータルコストは高くつきます。

再リースとは

リース契約期間満了後も継続してリース商品を使用できる更新のことを再リースといいます。この場合のリース料金は、一般的に年額リース料金の10分の1から12分の1程度になります。更新期間、年額リース料金の割合はリース会社毎に異なります。

リース契約終了後は

リース契約終了後に、防犯カメラ機器一式をリース会社へ返却することになりますが、リース会社によっては、有償で買取ることができたり、無償譲渡されるケースもあります。

リース商品を返却する場合は、返却方法、返却費用の負担先について、どのような取り決めがなされているのか、契約前に必ず防犯カメラの販売店に確認することをお勧めします。

消費税の取り扱い

2019年10月に消費税が改定されましたが、リース期間中に改定がなされた場合は旧税率が引き続き適用されます。

メリット・デメリット

【リース契約のメリット】

▶ まとまった資金が無くても導入が可能
▶ 月々の支払いが一定額なので資金計画が立てやすい
▶ 計画的に新機種の入れ替えが可能(陳腐化リスク防止)
▶ 管理組合名義で契約可能(理事長の連帯保証は不要)

【リース契約のデメリット】

▶ トータルコストは購入よりも割高になる
▶ 維持管理や修繕は借主の責任で行う必要がある
▶ 契約終了(解約)後に返却を要する
▶ 原則中途解約ができない
▶ 借入れと同じイメージを持たれやすい
▶ マンション総合保険と動産保険の補償内容が重複する(※1)

※1 ☞ リース料金の中に含まれる動産保険は、マンション総合保険でカバーできる可能性が高く、その場合、無駄なコストと言えます。

契約手続き

リース契約の手続きは、防犯カメラの販売店が代行してくれますので、理事長は必要書類に記入押印するだけで煩雑さは生じません。印鑑を押す前に中身のチェックは忘れずに。

 

 

リース料率について

リース料率とは、月々のリース料金を計算するときに用いられる関数のことです。例えば、防犯カメラの設置費用が100万円、リース料率1.8%の場合、月々のリース料金は以下の計算式で算出されます。

1,000,000円×1.8%=18,000円(月々のリース料金)

このリース料率は、リース期間そしてリース会社毎に異なりますし、借主の与信、防犯カメラの販売店の取引実績、力関係などによって変わったりもします。

リースの場合、「料率」という言葉を用いますが、料率は「金利」のことではありません。そこで混同されると先程の1.8%が人によっては安く感じたりもするでしょう。意外と勘違いされる方が多いようです。

リース料率と金利は異なる

ちなみにリース料率1.8%(リース期間5年)を金利(借入期間5年)に変換してみるとおおよそ3%になります。

18,000円×60ヶ月(5年)=1,080,000円(総リース料金)

この108万円から先程の防犯からの設置費用を差し引くと8万円が金利相当分になります。これを金融機関から借りる金利に変換するとその3%が導き出せます。時間があれば金利計算サイトを使って計算してみてください。

この3%の中には、前述の動産保険などのリース会社の諸経費が含まれるのでリース料率よりも高くなるのは当然ですが、リース料率を最初に考えた人はある意味ずる賢い人かも知れませんね(笑)。

リース会社が設定している金利とか手数料は表に出ないから、借主側からみればリース料金って、内訳が見えない不透明なものに思えます。それが儲けに繋がっているのでしょうけど。

リース料率はそれぞれ異なる

リース料率ってどのリース会社も同じだと思っていませんか? ネット上であまり大差は無いなんて記事を見かけたりもしますが、ちょっとした差でもトータルで見れば大きな差異が生じます。なので、リース会社選びは重要です。

例えば、防犯カメラの設置費用が100万円の場合、リース料率が0.1%違うだけでトータルコストが以下のように違ってきます。

5年リースの場合 60,000円
6年リースの場合 72,000円
7年リースの場合 84,000円

この金額差をどう捉えるかは皆さんに委ねます。個人的には大きな金額差だと感じます。

 

リース会社って誰が決めるの?

防犯カメラの販売店の多くは、特定のリース会社と提携しています。管理組合が指定しない限り、防犯カメラの販売店から紹介されたリース会社と契約するのが一般的です。

販売店の中には、複数のリース会社と提携しているところもありますが、どのリース会社を紹介するかは、販売店側の判断になりますのでそこに注意を要します。

良心的な販売店は、こちらから何も言わなくてもリース料率の低い(条件の良い)リース会社を紹介してくれます。それとは正反対に、リース会社との付き合いを優先し、敢えてリース料率の高いリース会社を紹介する意地の悪い販売店も中にはいます。私の管理会社時代に販売店とそれで揉めたことがあります。

なので、販売店は1社ではなく、複数社から見積りを取り寄せることをお勧めします。そうすることで設置工事費の比較ができますし、リース会社の選択肢が増えます。

 

見積書の注意点

防犯カメラの見積りにあたっては、まず最初に設置予定個所、機器の仕様を決める必要があります。そこで販売店による現地調査が行われ、設置予定個所が記された提案書と併せて見積書の提出がなされます。

その提出書類の中にリース契約を希望する場合、リース契約の概要が記されますが、何も指定しなければ、販売店によって独自の提案がなされ、後に理事会で協議する際に比較しづらく、そこで再度見積りを取り直す作業が出てきます。

例えば、リース契約を希望しているのにレンタル契約の提案になっていたり、リース期間が販売店毎に異なっていたり、知りたい情報がそこに無い、そんなケースが出てきます。

リース契約を希望する場合は、販売店にお任せではなく、管理組合側の要望を明確に伝えることが重要です。リース期間5年、6年、7年にした場合のそれぞれのリース料金を提出資料に記載してもらうことで、比較が容易にできますし、知りたい情報は他にもたくさん出てくると思います。

これはレンタル契約を希望する場合にも言えることですが、リース契約とレンタル契約を併せて検討したい場合は、その旨を事前に販売店側に伝えおくと何度も資料を取り寄せなくて済みます。

 

防犯カメラの選び方

見積書に記載されている防犯カメラ機器の仕様(グレード)は業者毎に異なりますし、価格も異なります。業者には売りたい商品(提携先のメーカーの商品)がありますので、仕様のバラつきがそこに生じたりもします。

機器選びって結構大変ですよね。理事会でこれだと思う機器を選んでも、総会時に色んな意見や質問が必ず出ます。カメラの画素数、形状、夜間の赤外線照射機能、録画時間、外部メモリーなど、個々の意見を聞くと切りがありません。

そこで無難な標準的なものを選んだり、他のマンションで多く使用されているものを選ぶ傾向にあります。業者の中にはオリジナルの商品を手掛けているところもありますが、コストを安く抑えるために海外で製造されたりもします。

個人的には、アフターメンテナンスの安心感から国内メーカーの機器を希望します。故障も少ないし対応も早いです。

防犯カメラ機器の仕様について、管理組合(理事会)側の希望等があれば、見積書を依頼する際に前もって販売店側に伝えておくとスムーズに事が運びます。

 

維持管理・修繕について

リース期間中に機器が故障した場合、修繕は管理組合が行うことになります。リース期間を長く設けると故障リスクは高まります。そこでの出費は管理組合にとって痛手となります。

そうなればリース契約を嫌う管理組合が出てきますし、販売店にとって防犯カメラ機器が売れなくなります。そこで編み出されたのが保守点検、修理対応に特化したオプションです。

「安心メンテナスパック」「安心保証パック」など、呼び名は販売店毎に異なりますが、そのほとんどがリース期間に合わせたサービス内容になっています。

3年から4年毎に交換が必要になるHDD(ハードディスクドライブ)の無償交換、年数回の保守点検、機器の故障における保証(管理組合側の過失は除く)などが主なサービス内容になります。

このオプションの注意点

盗難などの犯罪が生じた際に警察立会による閲覧や映像の取り出しなども状況によっては出てきます。場合によっては理事会立会で閲覧することもあるでしょう。

そこで販売店が現地に出向く場合、有償サービスになっているケースがほとんどです。電話による操作説明は無償になりますが、電話で聞きながら操作しても分からなくて躊躇することはよくあります。そんな時に販売店がすぐに駆けつけてもらえると助かりますよね。

表向きは有償でも実際は無償で行ってくれたりもしますが、このグレーゾーンの対応とか設置後の対応というのは、販売店によってかなり違ってきます。

販売店によっては、このオプションをリースの中に含めて提案されるケースがあります。その場合、設置工事費に加算してリースを組むので割高になります。

リース契約が長ければ長いほど故障リスクは高まりますので、7年リースの場合、個人的にはこのオプションに魅力を感じます。そこで、私のマンションも2年前にこのオプションを付けました。

防犯カメラの台数を少し増やして、更にこのオプションを追加したのでトータル費用は高くなりましたが、販売店に価格面でかなり協力してもらい、6年リースから7年リースに延長することで、月々のリース料はほとんど変わずに済みました。なので、総会での合意形成はスムーズにいきました。

このオプションの是非については、管理組合毎に考え方は異なると思いますが、費用は決して安くはありませんので、十分検討を行う必要があります。

保守点検の留意点

販売店側が行う保守点検は、年1回から多くて4回程度になります。防犯カメラの保守点検と聞くと細かなメンテナンスをイメージしますが、実際にやっていることは、防犯カメラの作動チェック、外観チェック、防犯カメラの汚れたレンズを拭く程度です。

私の管理会社時代には、作動チェック、外観チェックは毎月、レンズ拭きは管理会社が適宜行っていました。もちろん無償サービスです。

管理員が常駐しているマンションでは業務仕様に入れて管理員がそれを行っていました。機器の電源チェック、防犯カメラの映像がモニターに映っているかの確認は毎日の日課です。

防犯カメラのレンズは、黄砂や車の交通量の多い箇所では排気ガスによりすぐに汚れます。マンションの立地環境などで清掃頻度は変わってきます。録画記録を閲覧する際に、汚れで靄のかかった映像では意味を成しません。

管理会社のほとんどが毎月建物設備点検を行っています。その点検項目に防犯カメラの作動チェックを含めることで保守点検は毎月行えます。管理員の清掃仕様の中に防犯カメラのレンズ拭き、これを入れることで適宜清掃が行えます。

防犯カメラの録画装置の側面や上部に設けられている熱の排気口(下の写真)に埃がたまると装置内に熱がこもって故障の原因になります。この埃を取り除く清掃も欠かせません。

これらの作業はそんなに時間は掛かりません。そこで故障やコンセントの外れが発見できたりもします。録画がなされていなければダミーカメラと何ら変わりません。

最後に…

今回の記事はとても長くなりました。最後まで読んでいただきありがとうございます。防犯カメラの導入にあたり、少しでも参考になれば幸いです。

ネット上に簡単に数字を入力するだけで月額リース料が算出できる計算ソフトがあるので、下にリンクを貼っておきます。

リース料計算

 








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