EⅤ充電器の設置には相応の費用が掛かります。そこで活用したいのが「補助金」です。また、補助金には「国の補助金」と「地方自治体の補助金」の2種類あります。
国の補助金は、「クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入促進補助金」という名称になります。
昨年12月の国会で令和4年度第2次補正予算(令和5年度の補助金)が成立しましたが、具体的な内容については、これから公表されると思います。
現時点で公開されている情報はこちら ☞ 経済産業省ホームページ
地方自治体の補助金については、自治体によって補助金の有無、条件等が異なりますので、詳細については、各自治体のホームページをご確認ください。
補助金に関わる注意点
補助金とか助成金は、その情報を知り、自らが申請しないと支給されません。なので、知らないと損をする制度といえます。
また、助成金は要件を満たせば制限なく支給されますが、補助金の場合は、予算が決まっているので、予算の上限に達すれば申請受付終了となります。なので、先着順による早い者勝ちってことになります。
管理組合の場合、発議から合意形成までにかなりの時間を費やすため、補助金は不利な制度といえます。
ネガティブな話になりましたが、補助金のことを事前に知っておかないと「もらえるのが当たり前」って意外と勘違いをされている方がいらっしゃいます。
補助金が使えることを前提に話し合いが進み、物事が決まったあとに補助金が出ない…
私の知人のマンションで一昨年、地方自治体の宅配ボックスの補助金制度を活用し、総会で宅配ボックスの設置案が可決した次の日に役所へ確認したら、既に申請受付が終了になっていたという事例があるので、事前に確認することが望まれます。
補助金制度を創設した目的にもよりますが、単年度で終わる補助金もあれば、次年度、その後も継続する場合があるので、国や地方自治体からのこうした情報は常にアンテナを張っておく必要があります。
なので、補助金の活用にあたっては、デメリットがあることに注意が必要です。
急速充電器はマンションには不向き?
EⅤ充電器には「急速充電器」と「普通充電器」の2つの種類ありますが、補助金で全てが補えるわけではありません。
設置業者の中には、EⅤ充電器の導入費用を無償とするプランがありますが、そこには無償とするための理由(条件)があるでしょうから確認は必要です。
※急速充電器・普通充電器については、こちらの記事をご参照ください。
全ての駐車区画にEⅤ充電器を設置するのは至難の業なので、多くは特定区画にEⅤ充電器を設置することになると思います。
その場合、急速充電器は短い時間で充電ができるため、マンションには適していますが、この急速充電器はかなり高額です。
仮に補助金が活用できたとしても、そこで多額の手出し金が発生すれば、自動車を持たない方やEⅤ、PHⅤを所有していない方から同意を得るのは容易ではありません。
将来を見越せば急速充電器の方が理想に思えますが、今で考えるとコストを少しでも低く抑えられる普通充電器の選択になるのかなって思います。(急速充電器の導入費用が無償もしくは低コストで済むなら話は別ですけどね。)